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「常務〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

常務の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
星座」より 著者:有島武郎
て物を見やっている、そうした形でおぬいには思いだされるのだった。ある小さな銀行の常務取締だったが、銀行には一週に一度より出勤せずに、漢籍《かんせき》と聖書に関す....
海流」より 著者:宮本百合子
にも自身の社会的な地位に対しても笑止げに云った。勇蔵は日本で屈指な生命保険会社の常務その他をやっていた。 瑛子はくたびれて引きあげて来る途々、りゅうとした大島....
社会時評」より 著者:戸坂潤
に「ニッポン」人にとって陽気なカッポレも国際的には可なり淋しい曲だというAK中山常務理事の説明でもある。 強いて悪意があってのことでないなら、厳粛であるべき場....
自由人」より 著者:豊島与志雄
「そうさ。収入なんか殆んどないだろう。お父さんは銀行の取締役をしておられるが、常務とか専務とかではないし、所謂サラリーマン重役で、報酬は従業員なみだ。それぐら....
現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
早くから来ていたらしい。勤勉なものである。 「コレ、正宗クンの名刺だよ。天草商事常務取締役とね。天草物産、天草石炭商事、天草製材、天草ペニシリン、とね。賑やかな....
光は影を」より 著者:岸田国士
六十人もいるか」 「お父さんは、その会社の、なんです?」 「うむ、わしは、まあ、常務の一人になつとるんだが、主に熊谷の工場の責任者を兼ねているわけだ」 「本社は....
食指談」より 著者:佐藤垢石
うのは、黒砂糖四斤をなめた。 三 この正月のはじめ、上州館林正田醤油の多田常務から、鹿の肉が手に入ったから、すぐこいという飛電に接した。私は、用事一切を抛....
アパートの殺人」より 著者:平林初之輔
いったのです。その時はちょうど十一時でした。 四 松木久作の証言 ○○製菓会社常務取締役松木久作は、年齢《とし》五十歳のでっぷり太った紳士で、つい一ヶ月前から....
個性」より 著者:北大路魯山人
心配しないでくれ給え。いったいこのごろは、何賞何々賞というものが多過ぎるようだ。常務取締役に社長が多すぎるのも気にかかる。知人に道ででも会って、久しぶりに会った....
日本橋附近」より 著者:田山花袋
も決してすくなくはないだろうなどと思って、あちこちと歩いた。私はこの時ふと三越の常務をしている浜田四郎君のことを思い出した。私は浜田君とは本町で一緒に机をならべ....