常食[語句情報] » 常食

「常食〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

常食の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
城のある町にて」より 著者:梶井基次郎
。冬になると家の近くの畑まで猪《いのしし》が芋を掘りに来たりする。芋は百姓の半分常食になっていた。その時はまだ勝子も小さかった。近所のお婆さんが来て、勝子の絵本....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
す。そんな場合でも露西亜兵携帯の黒パンはどうしても喉に通りませんでした。シナ人が常食の高粱も再三試食したことがありますが、これは食えない事もありませんでした。戦....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
る黒人にたいし、その量を減らすと皮膚の色が淡くなる。また淡黒色のホッテントットに常食の乳を減らすと、その色がしだいに濃くなってくる。ことに、その変化がはやいのが....
S夫人への手紙」より 著者:岸田国士
家庭では問題にしていないために、需要供給ともに停滞している結果と思われます。粉を常食とする以上、小生は、なによりも、ネギをもつとたくさん作つて各家庭へ出まわるよ....
白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
勺入りと三合入りとある。山へ出る時は、二つもしくは三つを持ってゆくという。彼らの常食は、一日七、八合、仕事に出た時は一升が普通だときいては、如何に粟や稗の飯でも....
「ケット」と「マット」」より 著者:喜田貞吉
置かれて、その言う如く余程開けて来たには相違ないが、かつては粟、稗、玉蜀黍の類を常食とし、橡の実を貯えるという風で、熊、猿、零羊を獲って里へ売りに出て、米を買っ....
くぐつ名義考」より 著者:喜田貞吉
だ先住民の遺※たる国栖人が、好んで蝦蟆を喰って上味としたという様に、彼らが蝦蟆を常食としていたので、それで蟆人の名を得たのであったかもしれぬ。国栖また実に一種の....
人身御供と人柱」より 著者:喜田貞吉
しかしながら、いかに古代の支那人だとて、今の未開野蛮の民族だとて、まさかに人間を常食とし、もしくは鹿肉猪肉などと同じく、珍味嘉肴としてこれを賞玩したとは思われぬ....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
それがあちこちになっていろいろ変ることもございますが、まずこういうのが上等社会の常食である。上等の僧侶は一日として肉がなくては決して喰うことが出来ない。どうかし....
河豚食わぬ非常識」より 著者:北大路魯山人
的判断から震え上がりその実、常識を失っている。 これらにむかってわれわれが冬季常食する天下唯一の美味、摩訶不思議の絶味であるふぐの料理が、いささかの危険性なき....
味覚馬鹿」より 著者:北大路魯山人
。昔もそうだが、近頃ではなお更である。 * 日本人が常に刺身を愛し、常食するゆえんは、自然の味、天然の味、すなわち加工の味以上に尊重するところである....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
ると兎が怒り出した。 「何が、我らが盲従的だ? 貴様こそ、女郎屋商売で、人肉を平常食うていやがって、……貴様こそ獅子や虎に勝る猛獣だ」 そこでまた一喧嘩起りそ....
家庭料理の話」より 著者:北大路魯山人
の仕方を知らないから、宝の山に入りながらという次第で、大変な損失である。これも日常食に対する教養の足りなさに由来するものと言えよう。 (昭和二十二年)....
蝦蟇を食べた話」より 著者:北大路魯山人
ないものである。 ある時、瀬戸から来た陶工が、瀬戸あたりでは蝦蟇などはほとんど常食のように食っている、誰でもそこらへ行って捕えて来ては食っている、という話をし....
味を知るもの鮮し」より 著者:北大路魯山人
、単なる大豆、得体が知れない芋、これらを生かして豆腐を発明し、美味くて安くて、日常食としても万人貴賤|都鄙みな愛好するもの、蒟蒻をつくりあげた作家は、中国人にし....