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「幅員〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

幅員の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
深夜の市長」より 著者:海野十三
…… 僕は橋畔を離れて、こんどは広い大通りを柳島の方へブラブラと歩みはじめた。幅員が三十三メートルもあるその大通りのまん真中を、洋杖をふりふり悠然と濶歩してゆ....
連句雑俎」より 著者:寺田寅彦
ろうか。これははなはだむつかしい試みには相違ない。そうしてその指揮者の頭がよほど幅員が大きく包容力が豊かでなければ、結局|狭隘《きょうあい》な独吟的になるか、さ....
映画芸術」より 著者:寺田寅彦
の誤謬であって、この誤りを認証した上では立体映画なるもののもたらしうべき可能性の幅員はおのずから見積もり得られるであろうと思う。 人工映画 実在の人....
俳諧の本質的概論」より 著者:寺田寅彦
、始めから十七字の繩張りの中に跼蹐してもがいている人とでは比較にならない修辞上の幅員の差を示すであろう。鑑賞するほうの側から見ても連俳の妙味の複雑さは発句のそれ....
火事教育」より 著者:寺田寅彦
は落ち着き払ってその号令に耳をすまして静かに行動を起こし、そうして階段通路をその幅員尺度に応じて二列三列あるいは五列等の隊伍を乱すことなく、また一定度以上の歩調....
自由画稿」より 著者:寺田寅彦
なものではない。ただ一種の小動物だけでもその影響の及ぶところは測り知られぬ無辺の幅員をもっているであろう。その害の一端のみを見て直ちにその物の無用を論ずるのはあ....
小泉八雲秘稿画本「妖魔詩話」」より 著者:寺田寅彦
ところに奇妙な蛾の絵が添えてあったりするのもこの詩人の西欧的な空想と連想の動きの幅員をうかがわせるもののようである。 一雄氏の解説も職業文人くさくない一種の自....
日本人の自然観」より 著者:寺田寅彦
時にその短所をももっている。それは自然科学の発達に不利であった。また芸術の使命の幅員を制限したというとがめを受けなければならないかもしれない。しかし、それはやむ....
放浪の宿」より 著者:里村欣三
…… すると軈て、この熱射の街頭にぽつんと一つの影が現われた。その影は初めに、幅員の広い、ゆるやかな傾斜をもった大通りの果てに――恰度オレンジ色の宏壮な中国銀....
学位について」より 著者:寺田寅彦
の文献も手近に揃っており、従って提出された仕事がその方面の領域で占める地位とその幅員も判断されやすい。しかし、こういう代表的なアカデミックな仕事ですらも審査員の....
自然現象の予報」より 著者:寺田寅彦
むずかしき世人もあえて望まざるべし。しかし今少しく規模を大きくして一村、一市街の幅員と同程度なる等温線の凹凸やその時間的変化となれば、既に世人の利害に直接間接の....
運命のSOS」より 著者:牧逸馬
水量は四万四千六百四十噸である。その他、このタイタニック号の全長は八百八十三呎、幅員九十二呎半、龍骨《キイル》から船橋までの高さ百四呎、八階の鋼鉄甲板、二重船底....
かくれんぼ」より 著者:斎藤緑雨
ぐの味を占め紳士と言わるる父の名もあるべき者が三筋に宝結びの荒き竪縞の温袍を纏い幅員わずか二万四千七百九十四方里の孤島に生れて論が合わぬの議が合わぬのと江戸の伯....
西航日録」より 著者:井上円了
増加せるをもって第一とす。現今の人口三百五十万と称し、世界中第二の都会なり。その幅員、縦三十五マイル、横十九マイルの間にわたる。これを十五年前に比するに、人口、....
蛆の効用」より 著者:寺田寅彦
のではない。ただ一種の小動物だけでも、その影響の及ぶところははかり知られぬ無辺の幅員をもっているであろう。その害の一端のみを見てただちにそのものの無用を論ずるの....