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幕明
「幕明〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
幕明の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
客たちから激しい好奇の目で見られようとしているのを知っていた。立役《たてやく》は
幕明きから舞台に出ているものではない。観客が待ちに待って、待ちくたぶれそうになっ....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
注意して読んでみると、判らないことおびただしい。たとえば“さんげさんげの合方にて
幕明く”とか、“地蔵和讃の合方になり”とか、“白ばやしにて
幕明く”とか、何のこと....
「間人考」より 著者:喜田貞吉
ろである。或る時近村の○○部落の者が素人芝居を催して普通民をも招待した。通例その
幕明けに当っては、静粛を警告すべく拍子木を打って「東西東西」と呼ぶのであるが、旦....
「縮図」より 著者:徳田秋声
が通りまして、一番見いいところを取っておきました。さあどうぞ。」 と先に立ち、
幕明き前のざわつく廊下を小股にせかせか歩きながら、棧敷の五つ目へ案内し、たらたら....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
によりて偶然に感動するに外《ほか》ならず。 拍子木《ひょうしぎ》の音《おと》と
幕明《まくあき》の唄《うた》とに伴ひて引幕《ひきまく》の波打ちつつあき行く瞬間の....
「監獄部屋」より 著者:羽志主水
方法で搾られるんでは、到底耐ったもので無い。朝、東の白むのが酷使《こきつかい》の
幕明で、休息時間は碌になく、ヘトヘトになって一寸でも手を緩め様ものなら、午頭馬頭....
「家常茶飯 附・現代思想」より 著者:森鴎外
ったのでございます。(間。) 画家。(立ち上る。)わたくしの方では、きのうの事は
幕明の音楽で、忙しい調子の中へ、あらゆるモチイヴを叩き込んだものに過ぎないので、....