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干城
「干城〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
干城の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「酒中日記」より 著者:国木田独歩
い》には酒、歌、軍歌、日本帝国万々歳! そして母と妹《いもと》との堕落。「国家の
干城《かんじょう》たる軍人」が悪いのか、母と妹《いもと》とが悪いのか、今更いうべ....
「田原坂合戦」より 著者:菊池寛
るから、朝野の人心|恟々たるものであったであろう。 熊本城に於ては、司令長官谷
干城少将以下兵二千、人夫千七百、決死して城を守る事になり、あらゆる準備を怠らなか....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
って、すこぶる優待さるるもののように考えた者が多かったとのことである。高知藩の谷
干城のような正直な人はそのことを言って、飛鳥尽きて良弓収まるのたとえを引き、彼ら....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
名天下に隠れなく、畏きあたりの御覚えもいとめでたく、度量|濶大にして、誠に国家の
干城と言いつべき将軍なり。千々岩は早くこの将軍の隠然として天下に重き勢力を見ぬき....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
に洋服を着せて団袋《だんぶくろ》をはかせてみると、見かけはこの通り堂々たる国家の
干城《かんじょう》、これを称して六尺豊かの兵隊さんとは誰が洒落《しゃれ》た。 ....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
権大参事となり、これらと共に藩政にも改革が行われ、その結果私も小姓の役が解けて、
干城隊(後に平士上隊と改名)に入ることとなった。尤も留学の命はそのままなのだ。そ....
「近藤勇と科学」より 著者:直木三十五
た。 勇は、後方に繋いであった馬の所へ行って、手綱を解いていた。丁度その時、谷
干城《たにかんじょう》と、片岡健吉とが、先頭に刀を振って、走出してきた所であった....
「中元祝酒の記」より 著者:福沢諭吉
、所長は必ず好む。今天下の士君子、もっぱら世事《せいじ》に鞅掌《おうしょう》し、
干城《かんじょう》の業《わざ》を事とするも、あるいは止むをえざるに出ずるといえど....
「随筆 寄席風俗」より 著者:正岡容
藤清正蔚山に籠る」と書いてくれと言う。よしよしとそう書いてやったら、その次へ「谷
干城熊本城へ籠る」と書いてくれと言う。また書いてやったら、今度はそのあとへ「本間....
「本州における蝦夷の末路」より 著者:喜田貞吉
士道的の性格であります。昔の蝦夷はこの尊むべき性格を持っておりましたから、国家の
干城たる兵士となり、或いは貴顕紳士の従者となって、天皇の御為に、またはその主人の....
「春心」より 著者:田中貢太郎
息軒の門にいたのだ、西郷さんの戦に、熊本城に立て籠って、薩摩の大軍をくいとめた谷
干城さんも、安井の門にいたのだ、私は運が悪くて、こんなことになっちまったのだが、....