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平作
「平作〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
平作の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「護持院原の敵討」より 著者:森鴎外
重々世話になるのは気の毒だと云うので、宇平一家はやはり遠い親戚に当る、添邸の山本
平作方へ、八日の辰の刻過に避難した。 三右衛門が遺族は山本
平作方の部屋を借りて....
「一兵卒」より 著者:田山花袋
隊手帖を読むために卓上の蝋燭に近く歩み寄ったさまが映った。三河国渥美郡福江村加藤
平作……と読む声が続いて聞こえた。故郷のさまが今一度その眼前に浮かぶ。母の顔、妻....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
は先ず安心して雇えるわけです。しかしこの問屋場に係り合のない人足で、彼の伊賀越の
平作のように、村外れや宿はずれにうろ付いて客待をしている者の中には、所謂雲助根性....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
て往ったのである。分かるも、分からぬも、観客は口あんごりと心も空に見とれて居る。
平作は好かった。隣に座って居る彼が組頭の恵比寿顔した爺さんが眼を霑まして見て居る....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
の沼津へさしかかりました。水野出羽守様御領……。 沼津名物、伊賀越え道中双六の
平作と、どじょう汁。 品川から十三番目の宿場ですな。 三島からくだり道で、沼....
「田園の幻」より 著者:豊島与志雄
の沼だ。」 杉の沼で、三好屋の花子が溺れ死んでいたのである。鰻の夜釣りに行った
平作がそれを見つけた。
平作は他の部落の者だが、花子を見知っていた。藻の間に仰向き....
「山の神殺人」より 著者:坂口安吾
――(朝日新聞五月十九日夕刊)―― 子を捨てたがる父 公安委員の山田
平作は夜になるのを待って町の警察へ出頭した。長男不二男がヤミであげられていたから....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
色には見せず、怪しまれぬ程度に訊きだしてみると、次のことが分った。 寺島の才川
平作といえば名題の高利貸しであった。間接に千や二千の人間は殺してるようなものだぜ....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
一巻と、遺書を包んだ袱紗《ふくさ》とが、置かれ、その机と、枕との間には、豊後国行
平作の、大脇差が、堆朱《ついしゅ》の刀掛けに、掛かっていた。
調所は、白麻の....
「奥の海」より 著者:久生十蘭
諸国一般、飢饉にいためつけられ、生死の苦しみをしているうちに、津軽、出羽、越後は
平作で、陸奥の半田から銀が出、宮古の沖には捕りたてもならぬほどくじらが寄り、米大....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
待たなければならない。そしてヨオロッパにおける新需要に照して考慮さるべきものが、
平作からの不足に過ぎず、不足の全量でないことは確かに事実であるけれども、しかもこ....
「飢餓地帯を歩く」より 著者:下村千秋
のお婆さんのような人達ばかりです」 この村の今年の凶作状態を見ると、一反二石が
平作であるに対し、一反(三百坪)三斗乃至四斗であった。また全村総反別二百町の二割....
「おおかみをだましたおじいさん」より 著者:小川未明
れたからです。 やっと、おじいさんは、村のはずれに着きました。そこには、猟師の
平作が住んでいました。 「
平作――早く出ろ、おおかみがきたぞ!」と、おじいさんは....
「来り人の地位と職業」より 著者:喜田貞吉
祖父八※ 同 岡本常吉※ 同 佐藤素平※ 同 白浜
平作※ 同 那来直八※ 岡本常吉小家 岡本常八※ 民政掛御役....