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平和
「平和〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
平和の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「第四の夫から」より 著者:芥川竜之介
い。どの家の門口にも二三人ずつは必ずまた誰か居睡《いねむ》りをしている。こういう
平和に満ちた景色は世界のどこにも見られないであろう。しかも彼等の頭の上には、――....
「母」より 著者:芥川竜之介
園《ようかかえん》の槐《えんじゅ》や柳は、午過ぎの微風に戦《そよ》ぎながら、この
平和な二人の上へ、日の光と影とをふり撒いている。文鳥《ぶんちょう》はほとんど囀《....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
《おみなご》の美しきを見て、」妻を求めに降《くだ》って来た、古代の日の暮のように
平和だった。
「やはり十字架の御威光の前には、穢《けが》らわしい日本の霊の力も、....
「河童」より 著者:芥川竜之介
けれどもトックは月明りの下にじっと腕を組んだまま、あの小さい窓の向こうを、――
平和な五匹の河童たちの晩餐のテエブルを見守っていました。それからしばらくしてこう....
「桃太郎」より 著者:芥川竜之介
てんねん》の楽土《らくど》だった。こういう楽土に生《せい》を享《う》けた鬼は勿論
平和を愛していた。いや、鬼というものは元来我々人間よりも享楽《きょうらく》的に出....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
》ばらせていた。すると何故《なぜ》かその間に、現在の気もちとは縁の遠い、こう云う
平和な思い出が、はっきり頭へ浮んで来た。
――これもまだ小学校にいた時分、彼は....
「路上」より 著者:芥川竜之介
―」
「序《ついで》に全部認めちまうさ。――そう云えばこの頃初子女史は、『戦争と
平和』に匹敵《ひってき》するような長篇小説を書いているそうじゃないか。どうだ、も....
「白」より 著者:芥川竜之介
音はただ白薔薇《しろばら》に群《むら》がる蜂《はち》の声が聞えるばかりです。白は
平和な公園の空気に、しばらくは醜《みにく》い黒犬になった日ごろの悲しさも忘れてい....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
あゆ》の群、――彼はほとんど至る所に、仲間の若者たちの間には感じられない、安息と
平和とを見出した。そこには愛憎《あいぞう》の差別はなかった、すべて平等に日の光と....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
さもなければ我我はとうの昔に礼譲に富んだ紳士になり、世界も亦とうの昔に黄金時代の
平和を現出したであろう。
瑣事
人生を幸福にする為には、日常の瑣事《....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
間に多いが、それ等の中の幾人かが、かかる世相の由って来る所を、奥深く洞察して世界
平和の大計を講ずる資格があるであろうか。霊界の先覚から、『盲目なる哉地上の人類』....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
かけた、脊の高いスタンドの電燈が一つ硝子戸に鮮かに映っていた。それは何か僕の心に
平和な感じを与えるものだった。僕はその前の椅子に坐り、いろいろのことを考えていた....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
んで、空想的になり、夢を見たり、幻影を見たりするようになるのだ。 わたしはこの
平和な場所にあらゆる讃美の言葉をおしまない。それは、大ニューヨーク州の奥深く、あ....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
ん。これ、わが不信任案賛成の第一の理由であります。 第二には、日本の完全独立と
平和確保のためにその退陣を要求するものであります。お互いの愛する祖国日本は、昨年....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
宅島へ帰った。三宅島は昔流罪人の流された島、まさに「大正の遠島」というところだ。
平和な故郷に要注意人物として帰った私をみる島民の目は冷たかった。また私も離れ島で....