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平和主義
「平和主義〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
平和主義の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「デンマルク国の話」より 著者:内村鑑三
しものを補わんとしました。まことにクリスチャンらしき計画ではありませんか。真正の
平和主義者はかかる計画に出でなければなりません。
しかしダルガスはただに預言者....
「虚構の春」より 著者:太宰治
《な》でて泣きます。ひょっとしたら、私は、ひどく不仕合せの子なのかも知れぬ。私は
平和主義者なので、きのうも十畳の部屋のまんなかに、一人あぐらをかいて坐って、あた....
「反戦文学論」より 著者:黒島伝治
なものであって、結局に於ては反動的な役割をしかなさない。理想主義か或は現状維持の
平和主義である。そこで、ブルジョアジーは戦争反対の文学に於ても、明かに、その階級....
「或る日の対話」より 著者:豊島与志雄
らされた自由に似ていた。完全なる敗戦と降伏、旧体制の瓦解と共に為さるる無血革命、
平和主義の文化国家建設への進路、それらを輝らしだす恩恵の自由は、あまりに静かであ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
不統一な政策が一時に十|兎《と》を追って、途中でそれを一つ一つ取り逃がしていた。
平和主義の陸軍省と相並んでる好戦的な外交、軍隊を刷新せんがためにかえって破壊して....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
フランス自身のうちにおいて、国民の一部は他の一部と戦いの用意をしていた。数年来、
平和主義的な反軍国主義的な理論が、国民のもっとも高尚な分子ともっとも卑賤《ひせん....
「擬体」より 著者:豊島与志雄
張しているんだ。国論の統一、万里の長城を築くことが、目下の急務さ。自由主義とか、
平和主義とかは、問題にならん。そんな隙間から、敵に乗ぜらるることになるんだ。」 ....
「ジロリの女」より 著者:坂口安吾
の社長であった。インチキといっても恐カツなどやるわけじゃない。その方面では至って
平和主義者であるが、つまりたゞ、配給の紙の半分以上は闇に流すという流儀なのである....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
よ。いゝんですか。サルトルさん」 「それは困りましたな。アタクシはもう根ッからの
平和主義者で」 「ウソおっしゃい!」 「なぜでしょう」 「顔色ひとつ変らないじゃ....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
で戦争しないという憲法には何より賛成なのである。しかし、三人の旦那方の在り方は、
平和主義とは又違って、なんとなく臓腑がぬかれてしまったような悲しさを感じるが、ど....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
げていた。が、生得上品な性質である上に、外国に長くいたために、女権主義者であり、
平和主義者であり、煩わしいことが、嫌いであるので年々悪妻の強さを発揮している綾子....
「戦争責任者の問題」より 著者:伊丹万作
他諸種の偶然的なまわり合せの結果にすぎない。 もちろん、私は本質的には熱心なる
平和主義者である。しかし、そんなことがいまさら何の弁明になろう。戦争が始まつてか....
「S夫人への手紙」より 著者:岸田国士
かにありとは考えられません。 そういう意味からいうと、新憲法にうたわれている「
平和主義」の観念、軍備を撤廃した国家のすがたについて、われ/\はもうすこし真面目....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
ルリとふりむいて戻りかけていたのさ。なぜなら、青葉城以来、高き山には登らぬという
平和主義者に変っていたからである。彼は私の背中に手をかけてクルリと神様の方向にね....
「母と娘」より 著者:岡本かの子
為めに止させてしまったのが不憫で堪らないように感じた。それと同時に自分等の消極的
平和主義の時代は過ぎ去って新しい時代、戦闘準備を完全にして始めて平和の保たれる時....