平家蟹[語句情報] » 平家蟹

「平家蟹〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

平家蟹の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
超人鬚野博士」より 著者:夢野久作
の膝に置いた手が分捕スコップ位ある上に、木乃伊色の骨だらけの全身を赤い桜の花と、平家蟹の刺青で埋めているからトテモ壮観だ。向い合っているうちに無料でコンナ物を見....
怪星ガン」より 著者:海野十三
だ一つ、見なれないものがあった。それは天井の隅の、換気用の四角い穴に、赤くゆでた平家蟹をうんと大きくして、人間の顔の四倍ぐらいに拡大したようなもの――それは見た....
耳無芳一の話」より 著者:小泉八雲
うしてその海と浜辺とは七百年間その怨霊に祟られていた……他の個処で私はそこに居る平家蟹という不思議な蟹の事を読者諸君に語った事があるが、それはその背中が人間の顔....
平家蟹」より 著者:岡本綺堂
浜のわらべ甲乙丙の三人いず。乙は赤き蟹を糸に縛りて持ったり。) 童乙 どうじゃ。平家蟹はまだいるかの。 童甲 あいにくに夕潮が一杯じゃ。これでは蟹も上がりそうも....
迷信解」より 著者:井上円了
ものを見るときは、異類異形のものが折々掛けてある。ことに魔よけに用うるものには、平家蟹の殻へ目口をえがきたるものあり、草鞋の片足を釘づけにしたるもあり、塩鮭の頭....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
女玉虫が蟹に乗っている図があったので、その挿画が頭に残っていて、後年にわたしが「平家蟹」の戯曲をかく種となったのであった。 少年時代のわたしは一方にかなりの暴....
」より 著者:正岡子規
も仕遂《しと》げる事が出来ずに空しく壇《だん》の浦《うら》のほとりに水葬せられて平家蟹《へいけがに》の餌食《えじき》となるのだと思うと如何にも残念でたまらぬ。こ....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
うもいえようではないか。 もしまた、推理は措いて、上田秋成的な幻想を心に呼び、平家蟹のような恨みが、今もなおこの瀬戸内を去らぬとするなら、それも詩である。ぼく....