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「平川〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

平川の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
忠義」より 著者:芥川竜之介
の内意を受けて、手負《てお》いと披露《ひろう》したまま駕籠《かご》で中の口から、平川口へ出て引きとらせた。公《おおやけ》に死去の届が出たのは、二十一日の事である....
星座」より 著者:有島武郎
一つもない市街、それが札幌だ。手稲《ていね》藻巌《もいわ》の山波を西に負って、豊平川を東にめぐらして、大きな原野の片隅に、その市街は植民地の首府というよりも、む....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
のは、私がまだ札幌に住んでいるころだった。私の借りた家は札幌の町はずれを流れる豊平川という川の右岸にあった。その家は堤の下の一町歩ほどもある大きなりんご園の中に....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
遑あらず、直ちに廩米二万五千俵を発して、本所の窮民を賑すことを令した。勘定奉行|平川半治はこの議に与らなかった。平川は後に藩士が悉く津軽に遷るに及んで、独り永の....
夏目漱石先生の追憶」より 著者:寺田寅彦
たのである。当時自分のほかに先生から俳句の教えを受けていた人々の中には厨川千江、平川草江、蒲生紫川(後の原医学博士)等の諸氏があった。その連中で運座というものを....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
くらも置いたから借金が出来たよ。 十九の年、正月稽古始に、男谷道場で、東間陣助と平川右金吾と大喧嘩をして、たがいに刀を持って稽古場へ出てさわいだが、その時もおれ....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
並木に藁や芥のかかっているのを見て、前日の増水の有様を思うた。その次には三河の大平川が止まった。これも幸にして一泊で川が開いた。止まった川が開いたというと、旅客....
阿亀」より 著者:豊島与志雄
、面倒くさくって、本当に仕様がないのよ。……あら、あたしの方は何でもないわよ。」平川や僕を相手に、お久はそういって笑っていたのだが……。 「君、知ってるのかい、....
花咲ける石」より 著者:坂口安吾
く頼むぞ」 あとを儀八と太助にまかせて、房吉は山へ戻った。そして追貝の海蔵寺と平川村の明覚院に道場を構え、星野作左衛門の娘をめとって定住した。 ....
仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
人の剣幕では、それくらいのことはやりかねない) 用心しいしい歩くことに決めた。平川町を通り堀田町を通った。 右手に定火消の長屋があり、左手に岡部だの小泉だの....
村井長庵記名の傘」より 著者:国枝史郎
脚絆甲掛菅の笠、行李包を背に背負った、一人の田舎者がヒョッコリと、江戸麹町は平川町、村井長庵の邸から往来|側へ下り立ったが、云うまでもなく十兵衛で、小田原提....
水の遍路」より 著者:佐藤垢石
した。殊に、裏飛騨の釣り旅は感銘が深かった。 神通川は、飛騨国境の蟹寺で東の高平川と、西の宮川とに分かれるが、宮川の鮎は日本でも最も姿の大きい一つに数えられる....
皇海山紀行」より 著者:木暮理太郎
沢は砺沢なること疑を容れない。 『郡村誌』によると更にそれがたしかだ。同書利根郡平川村の山の部に、 笄山。勢多郡ニテ之ヲサク山ト云。下野上野両国ニ跨リ、高峻ニシ....
知々夫紀行」より 著者:幸田露伴
ひとしく、雨ばらばらと落つるやがて車の幌もかけあえぬまに篠つく如くふり出しぬ。赤平川の鉄橋をわたる頃は、雷さえ加わりたればすさまじさいうばかりなく、おそるおそる....
日和下駄」より 著者:永井荷風
やがて片側に二の丸三の丸の高い石垣と深い堀とを望みながら竹橋《たけばし》を渡って平川口《ひらかわぐち》の御城門《ごじょうもん》を向うに昔の御搗屋《おつきや》今の....