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平臥
「平臥〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
平臥の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「職工と微笑」より 著者:松永延造
ぎとかで、色んな色の影を造って見るのである。私は菱形の盆を大きくしたような寝台に
平臥して、金縁の附いた天鵝絨の布団を鼻の下迄引張るのである。斯うするとまるで孔子....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
話したことだが、卿も知っとるが、武男さんの事だがの――」 むなしき槽櫪の間に不
平臥したる馬の春草の香しきを聞けるごとく、お豊はふっと頭をもたげて両耳を引っ立て....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
言語全く平生に異なり荐《しき》りに水に入らんと欲し、河底を潜り上って※同然泥中に
平臥するがごとし(レオナード著『下《ラワー》ニゲル|およびその民俗篇《エンド・イ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
いた信実の歌などに深山隠《みやまがく》れの宿直猿《とのいざる》とあるは夜を守って
平臥せぬ意と見ゆ。眼が見えぬからのみでなく、樹上に夜休むに防寒のためかくして眠る....
「関牧塲創業記事」より 著者:関寛
膚は腫脹と結痂とにて恰も頑癬の如し。為めに四五日は休息せり。且つ頭痛と眩暈とにて
平臥せり。 小虫を防ぐの着類は揃いて、皮膚及び眼胞の腫れも※じたり。依て蕨採りと....
「瘠我慢の説」より 著者:榎本武揚
たし度、御許容可被下候也。 二月六日安芳 福沢先生 拙、此程より所労
平臥中、筆を採るに懶く、乱筆|蒙御海容度候。 榎本武揚氏の答書 拝復....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
、且御土産に預り候所、足痛にて御目にかゝり不申、失礼致候。其後御書面にも預候所、
平臥中|故御無音申候。此節少々快方候、併他出致し兼候まゝ御無礼|仕候。此えり麁物....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
ころがなかった。その後居士は少しも病気についてあせる容子を見せず、安然としてただ
平臥していた。 けれども困った事はいつまで経っても営養物を取らない事であった。....