平衡[語句情報] » 平衡

「平衡〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

平衡の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
音は、おおかた船客の寝しずまった夜の寂寞《せきばく》の中にきわ立って響いた。自動平衡器の中にともされた蝋燭《ろうそく》は壁板に奇怪な角度を取って、ゆるぎもせずに....
ある宇宙塵の秘密」より 著者:海野十三
たのにちがいない。ロケットから離れ去ることによって、ロケットに働く万有引力はその平衡が破れ、ふたたび動き出したのだ。博士はついに生命を犠牲にしてロケットとテレビ....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
medes 紀元前二八七―二一二年)についても伝わっていることは更に少ない。彼は平衡状態にある液体は球形となり、また一つの重心をもつことちょうど地球も同様である....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
いた。 「おお、あれはメーコン号だッ」 覚悟をした大尉の戦闘機は、何の苦もなく平衡をとりかえし、何事も無かった。 大尉を驚かせたのは、米艦隊の最上の空に、守....
ゴールデン・バット事件」より 著者:海野十三
、あの煙草を喫ったのだった。喫っているうちに、次第に薬の効目はあらわれた、彼女は平衡な心を取りかえしたのだった。彼女がソッと現場を逃げだしたのは、それからだった....
断層顔」より 著者:海野十三
ええ、碇曳治ですわ。宇宙の英雄ですわ。あたくしのつれあいは、ロケット流星号が重力平衡圏で危険に瀕したとき、進んで艇外へとび出し、すごい作業をやってのけたんでござ....
海底都市」より 著者:海野十三
とゆっくり道路を乗り移ればいいんです。おちついて下さい」 僕は、あやうく身体の平衡《へいこう》を失ってすってんころりんとするところを、タクマ少年が敏捷《びんし....
ふしぎ国探検」より 著者:海野十三
なりますの」 「そうするとね、今ちょうど地球の引力と月の引力が釣合っている重力|平衡圏《へいこうけん》をわがギンガ号は飛んでいるんだが、もし人工装置がきかなくな....
時計屋敷の秘密」より 著者:海野十三
はずみに、すぐ前の壁の穴の中へずるずると滑《すべ》りこんだ。 「あッ」 身体の平衡《へいこう》をとりもどすひまもない。一同は、はずみのついたボールのように、も....
宇宙の迷子」より 著者:海野十三
空中になんぎをするような所はありませんか」 「やっぱりいちばんくるしいのは、重力平衡圏を通りぬけるときでしょうね。もしぼくたちの宇宙艇の力がたりなくなったり、エ....
宇宙尖兵」より 著者:海野十三
もかく、月世界へ着けば、もうすこし事態は明瞭度を加えるだろうと思う」 重力平衡圏 われらの居住区は、完全な防音装置が施されており、また換気装置は理想的な....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
、まだ出来上っていないが、波浪にゆれないように、鉄塔が水面につくところには、波浪平衡浮標というものをつけることになっているそうだし、飛行甲板の下につけることにな....
噴水物語」より 著者:岡本かの子
き笑いとでもいうべき語調を床にいる夫人の方へ投げかけた。夫人は素知らぬ顔で水量の平衡を保って、如何にも健全そうな噴水を、とみこう見していたが、 「なに言ってらっ....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
控えて、ちょうど、車の両輪のように自分を運ばせて行きます。本尊の釈迦如来は、その平衡の取れた円満な真理を現しております。 だが、差別と平等の基本の存在は、その....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
多かった。満州事変から僅かに四年、満州事変当初の東亜に於ける日・ソの戦争力は大体平衡がとれていたのに、昭和十一年には既に日本の在満兵力はソ連の数分の一に過ぎず、....