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年を取る
「年を取る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
年を取るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「仇討禁止令」より 著者:菊池寛
。はっきり返事をしてもらいたい。お八重殿も、もう二十三だというではないか。女は、
年を取るのが早い。貴公はいくら法律をやっているからといって、人情を忘れたわけでは....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
ありませんよ。」と、老人は云った。「なにしろ若い時分から体に無理をしているので、
年を取るとがっくり弱ります。もう意気地はありません。でも、まあ仕合せに、口と足だ....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
鬼子 洪州の州学正を勤めている張という男は、元来|刻薄の生まれ付きである上に、
年を取るに連れてそれがいよいよ激しくなって、生徒が休暇をくれろと願っても容易に許....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
とを、物心覚えた最後の記憶に留めただけで、どういうのか、その文句を忘れたんです。
年を取るに従うて、まるで貴僧、物語で見る切ない恋のように、その声、その唄が聞きた....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
舐められると血を吐くだろう、話にはなりゃしないよ。」 弦光は案じ入って、立処に
年を取ること十ばかり。 「いやいや、そうでない。すべて悲劇はそこらで起る。不思議....
「フランダースの犬」より 著者:菊池寛
おじいさんと老犬とは、いつも、パンの皮を分けてたべました。そしていつも同じ心で、
年を取るのを嘆きつつ行末のことを案じ合うのでした。お互いが死んでしまったら、あと....
「河霧」より 著者:国木田独歩
衛は若い時分から口の悪い男で、少し変物で右左を間違えて言う仲間の一人であったが、
年を取るとよけいに口が悪くなった。 『彼奴は遠からず死ぬわい』など人の身の上に不....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
気、それが鶴見には何よりもうれしかった。物を書くにも陽気の変化が直ちに影響する。
年を取るにつれて、それがますます著るしくなって来た。何よりも望ましいのは好天気で....
「光は影を」より 著者:岸田国士
ら、兄さんのお嫁さんも、十八ぐらいの小娘でなけれやつていうわけだね」 「それが、
年を取るほど開きが大きくなるんですよ。女も三十近くなると、もう、六十以上の男でな....
「魚妖」より 著者:岡本綺堂
れからそれへと流れ渡って、とうとう左官屋になってしまいました。それでもだんだんに
年を取るにつれて、職もおぼえ、人間も固まって、今日ではまず三、四人の職人を使い廻....
「青蛙神」より 著者:岡本綺堂
のくらいのことでは、この時節になかなか楽には暮されない。わたし達夫婦もだんだんに
年を取る。悴もやがて嫁を貰わなければならない。娘もどこへか縁付けなければならない....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
しくも大東京市内においては、橋の上で煙草を喫む時世ではないのである、と云うのも、
年を取ると、口惜いが愚痴に聞える。 ふけた事をいって、まず遊ばない算段をしなが....
「我楽多玩具」より 著者:岡本綺堂
、いわゆる「通」になるべきはずはありません。しかし我楽多玩具に対する私の趣味は、
年を取るに随ってますます深くなるだろうと思っています。....
「幾年もたった後」より 著者:小川未明
。 「なぜ、人間は、いつまでもこの子供の心を失わずにいられないものだろうか。なぜ
年を取るにつれて、悪い考えをもったり、まちがった考えをいだいたりするようになるも....
「人間否定か社会肯定か」より 著者:小川未明
か。 ほんとうに、みんなが、疑いをば、こゝに抱くべきなのだ。人間というものが、
年を取ると、悪くなるとは、きまっているのでない。ます/\持っている、よいところを....