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年少
「年少〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
年少の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「水の三日」より 著者:芥川竜之介
く。その途中の廊下に待っていて、僕たちは、おとなの諸君には、ビスケットの袋を、少
年少女の諸君には、塩せんべいと餡パンとを、呈上した。区役所の吏員や、白服の若い巡....
「少年」より 著者:芥川竜之介
まった。が、万一死なずにいた上、幸いにも教育を受けなかったとすれば、少くとも今は
年少気鋭の市会議員か何かになっていたはずである。……
「開戦!」
この時こう云....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
*
一国民の九割強は一生良心を持たぬものである。
*
我我の悲劇は
年少の為、或は訓練の足りない為、まだ良心を捉《とら》え得ぬ前に、破廉恥漢の非難を....
「或る女」より 著者:有島武郎
。ことに日清戦役という、その当時の日本にしては絶大な背景を背負っているので、この
年少記者はある人々からは英雄《ヒーロー》の一人《ひとり》とさえして崇拝された。こ....
「或る女」より 著者:有島武郎
ように破天荒《はてんこう》な事だったらしい。二人《ふたり》は、初めて恋を知った少
年少女が世間《せけん》も義理も忘れ果てて、生命《いのち》さえ忘れ果てて肉体を破っ....
「水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
しかも実際の人生は苦しんでるのが常であるとはいかなる訳か。 五十に近い身で、少
年少女|一夕の癡談を真面目に回顧している今の境遇で、これをどう考えたらば、ここに....
「悠々荘」より 著者:芥川竜之介
っているのに違いないよ。」 僕は実際震災のために取り返しのつかない打撃を受けた
年少の実業家を想像していた。それはまた木蔦のからみついたコッテエジ風の西洋館と―....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
恩、境遇の恩、この四恩の尊さ難有さを繰返し繰返し説いて聞かせた。かのいたいけな少
年少女たちは、この四つの重荷の下にうめくように見やられた。彼等は十分に義務を教え....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
で書いても船の頭だね。」 と真顔で法師の言うのを聞いて、姥は、いかさまな、その
年少で、出家でもしそうな人、とさも憐んだ趣で、 「まあ、お人の好い。なるほど船頭....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
告の鼻、検事の髯、押丁等の服装、傍聴席の光線の工合などが、目を遮り、胸を蔽うて、
年少判事はこの大なる責任のために、手も自由ならず、足の運びも重いばかり、光った靴....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
、愕然とした。同時に今までは、お雪を救うために造られた、巌に倚る一個白面、朱唇、
年少、美貌の神将であるごとく見えたのが、たちまち清く麗しき娘を迷わすために姿を変....
「滝田哲太郎氏」より 著者:芥川竜之介
ったと言うならば、それは故人に佞するとも、故人に信なる言葉ではあるまい。成程僕等
年少の徒は度たび滝田君に厄介をかけた。けれども滝田君自身も亦恐らくは徳田秋声氏の....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
えて飾った蔭から遠くその半ばが見える、円形の卓子を囲んで、同一黒扮装で洋刀の輝く
年少な士官の一群が飲んでいた。 此方に、千筋の単衣小倉の帯、紺足袋を穿いた禿頭....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
なった、――山の井医院の梅岡という、これがまた神田ッ児で素敵に気の早い、活溌な、
年少な薬剤師と、二人で。愛吉に一|剃刀、見事に胸をやられたお夏さんを、まあとかく....
「妖怪学」より 著者:井上円了
学学生四、五名とこれを試みしに、さらにその成績なし。つぎに、いまだ学識に富まざる
年少の書生をその中に加えて試みしに、なおはかばかしき効験を見ず。つぎに、その
年少....