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年役
「年役〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
年役の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「睡蓮」より 著者:横光利一
、人生をいたく教えられたことがあると言って、しみじみと洩らされたことがあった。先
年役所(刑務所)の庭に造った池に、所長さんの処から一株の水蓮を根分けしていただい....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
仁右衛門親仁や、私がとこの宰八――少いものは初から恐ろしがって寄つきませぬで――
年役に出かけては、雨戸を明けたり、引窓を繰ったり、日も入れ、風も通したなれど、こ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
はねえ」 「ところが、失礼だが、お前さんの方がわしよりいくらか年上かも知れねえ、
年役《としやく》ということがある」 「そういうことは、年にかかわるものじゃござら....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
そうに光っていた。 小紋更紗といえば、この、中村勘五郎の息子に、銀之助という少
年役者が、その日、芝居の見物をしていた桟敷《さじき》の裏へ挨拶に来ていた。そのこ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ムにしたがい、一緒にジャガイモの皮もむいていたのですって、そしたら満州へ行って四
年役人暮しの間に一変してしまった由。
それは一緒にジャガイモの皮をむくのも結構....
「山の手の子」より 著者:水上滝太郎
に、物言いも声を潜めるようになり相手をしてくれることもなくなった。私の乳母さえも
年役に、若い女のともすれば騒ぎたがるのを叱《しか》りながらそわそわ立ち働いていて....
「日置流系図」より 著者:国枝史郎
いをした。さも恐ろしいというように。 「松公、お前立つ気はないか?」 「どうぞお
年役にお前さんから……私はどうも戸を開けるのが昔から不得手でございましてね」 「....
「本州における蝦夷の末路」より 著者:喜田貞吉
彼らは日本人になってしまったのであります。 その事実の中で最も著しいのは、前九
年役の安倍氏、後三
年役の清原氏、平泉で繁盛を極めた藤原氏から、遥かに時代が下って....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
軍の編制は兵力の増加に従い逐次拡大せり。特に注目に値するは、ナポレオンの一八一二
年役に於て、実質に於て三軍を有しながら、依然一軍としての指揮法をとり、非常なる不....