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年行
「年行〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
年行の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
す。 不良少年を感化するために、園芸に従事させて花卉に親しませるという方法が近
年行なわれて来たようです。わたしは非常によいことだと思います。それとおなじ意味で....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
紐を解いて見ると、京都道中通し駕籠、または通し人足の請負として、六組飛脚屋仲間や
年行事の署名のある証文なぞがその中から出て来る。彼はまた別の箱の紐を解いた。ある....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
どなく、外で食事をするようなこともめったに聞かなかった。学校が休みになると彼は毎
年行くことにしている、長崎のお寺で一夏を過ごすのも長年の習慣であった。彼は庸三と....
「カメラをさげて」より 著者:寺田寅彦
を現像したら思いもかけぬ飛行機の氷の上に横たわる姿が現われたので、これはきっと先
年行くえ不明になった有名な老探検家の最後を物語るものだろうという事になったが、よ....
「物売りの声」より 著者:寺田寅彦
ある。渡り鳥のように四国の脊梁山脈を越えて南海の町々村々をおとずれて来る一隊の青
年行商人は、みんな白がすりの着物の尻を端折った脚絆草鞋ばきのかいがいしい姿をして....
「庚娘」より 著者:田中貢太郎
人はそれを聞くとまたいった。 「※児、猫子の腥を喫わんと欲するか。」 それは当
年行われた閨中の隠語であった。金はひどく驚いて、舟を返して近づいた。それはほんと....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
あったけれど、古びていて何かと不便であったので、大規模に改築することを、水害の翌
年行うことになった。新しい木の柱の臭いや、うすいおが屑は、私に、海辺の毎日を思い....
「虎狩」より 著者:中島敦
っていたが、行ったことはなく、従って彼の父親も知らなかった。何でも虎狩へは殆ど毎
年行くのだそうだが、趙大煥が連れて行かれるのは今年が始めてなのだという。だから、....
「小さな出来事」より 著者:寺田寅彦
出た。それを聞くと八重子と冬子が今年も銀座へ連れて行ってくれと云い出した。実際昨
年行ったきりでその後一度も行かなかったのである。 翌日の夕方は空もよくはれ夕立....
「風呂供養の話」より 著者:田中貢太郎
をし、燈明をあげるのであった。それはちょうど、盆の精霊迎のような行事であった。長
年行商をして、諸国を歩いていたKが、某時私に此の話をした。私は好奇心を動かして、....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
ここにも主人として重大な責任のあることを思い、深く心を悩ますのです。 ついに長
年行われていた中元歳暮の旧慣を廃し、絶対に問屋からつけとどけの物品を受けないこと....
「加利福尼亜の宝島」より 著者:国枝史郎
なった。 島の政体は共和であった。第一期の大統領には紋太夫が選ばれた。選挙は毎
年行なわれ、二期の大統領にはホーキン氏がなった。大和節斎は老人ではあり、且つ学者....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
老(勿論今は死んでいるが、当時八十五)の談によると、昔は岐れ道にあったが、慶応四
年行幸のあったとき、通路に当って目ざわりだというので、他へ移したものだ、という。....
「宝塚生い立ちの記」より 著者:小林一三
違いない。(後略) さて、大正七年五月には東京の帝劇へ出て、帝劇へはそれから毎
年行くようになった。この東京公演についての批評は、劇界に対する当時の事情を知るこ....
「四つの都」より 著者:織田作之助
「君、三十二番地はどの辺?」 少年「さあ、知りまへん、僕はまだ新米やさかい」 少
年行ってしまう。 町角から、初枝が勤労奉仕の女生徒を引率して(先頭になって)現れ....