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「年賀状〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

年賀状の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
彼は昔の彼ならず」より 著者:太宰治
は、あしかけ三年いて呉れた。名古屋の支店へ左遷《させん》されたのである。ことしの年賀状には、百合とかいう女の子の名前とそれから夫婦の名前と三つならべて書かれてい....
浜菊」より 著者:伊藤左千夫
遇されたのに少しも無理はない。予も腹のどん底を白状すると、お繁さんから今年一月の年賀状の次手《ついで》に、今年の夏も是非柏崎へお越しを願いたい。今一度お目に掛っ....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
らしい設備をしたこともないのであるから、この際とても特に例年と変ったことはない。年賀状は廃するつもりであったが、さりとて平生懇親にしている人々に対して全然無沙汰....
きりぎりす」より 著者:太宰治
いたしました。私には、人を、使うことが出来ません。引越して来て、すぐにあなたは、年賀状を、移転通知を兼ねて三百枚も刷らせました。三百枚。いつのまに、そんなにお知....
田舎教師」より 著者:田山花袋
わねばならぬ裁縫物があるので、遅くまでせっせと針を動かしていた。清三はそのそばで年賀状を十五枚ほど書いたが、最後に毎日つける日記帳を出して、ペンで書き出した。 ....
球根」より 著者:寺田寅彦
であった。それはK市ではなくてA村の姉の三男が分家している先からであった。平生は年賀状以外にほとんど音信もしないくらいにお互いに疎遠でいた甥の事は、堅吉の頭にど....
火葬国風景」より 著者:海野十三
、別に彼等夫妻に危害を加えようとする気配もないばかりか、次の年にはチャンと人並な年賀状を寄越したりした。そんなことから八十助夫妻は、始めに持った驚愕と警戒の心を....
次郎物語」より 著者:下村湖人
ちゃくちゃの葉書が、年内に一通と、年が明けて十日も経ったころ、次郎に宛てたお鶴の年賀状が来たきり、何の音沙汰もなかった。 年賀状は、真紅な朝日と、金いろの雲と....
机と布団と女」より 著者:坂口安吾
した。右、正面、その正面が、小説新潮の写真である。 昨日、未知の人から、こんな年賀状をもらった。 新年おめでとうございます。 どうも先生は私より二十何年か....
次郎物語」より 著者:下村湖人
室のあとに残ってた石に腰かけて、泣いたことがあったよ。」 次郎は、お鶴から来た年賀状のことを思い出したが、それについては何とも言わなかった。 部屋の中は、し....
新春・日本の空を飛ぶ」より 著者:坂口安吾
在しない。爆音も有って無きが如く、普通に会話ができるのは流石である。 読売社の年賀状をまくために高度六百メートルで東京を二周する。神宮と後楽園の運動場が意外に....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
、自らの影を地に残して消え去っているのである。 私の住む町の一人の郵便集配人が年賀状は人々が待っているものだからと高熱をおして配達にでて倒れた。愛すべき実在の....
十番雑記」より 著者:岡本綺堂
らしい設備をしたこともないのであるから、この際とても特に例年と変ったことはない。年賀状は廃するつもりであったが、さりとて平生懇親にしている人々に対して全然無沙汰....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
を、招きて見せんアンデスの月 六日、晴れ。当日は市内を散歩し、帰りて日本へ向け年賀状をしたためて投函す。夜に入り一天雲なく、明月玻窓に入ること前夕のごとし。 ....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
である。 私は心ばかりでもこの年の幸いを祈ろうと、一銭五厘で門松を買って飾り、年賀状を四枚買って、レート化粧品などおもだった得意先四軒にあてて出した。それから....