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年輩
「年輩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
年輩の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「父」より 著者:芥川竜之介
饒舌《しゃべ》り出した。皆「僕」と云う代りに、「己《おれ》」と云うのを得意にする
年輩《ねんぱい》である。その自ら「己《おれ》」と称する連中の口から、旅行の予想、....
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
為に」彼よりも腕の利かない敵を何人も社会的に殺していた。それから彼に一番親しい或
年輩の骨董屋《こっとうや》は先妻の娘に通じていた。それから或弁護士は供託金を費消....
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
したのと、その後《のち》また引き続いて校長などの信用も相当にございましたのとで、
年輩にしては高級な十五円と云う月俸を頂戴致して居りました。唯今でこそ十五円の月給....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
た。実はその侍と申しますのが、私《わたくし》の姉の一人息子で、若殿様とは、ほぼ御
年輩《ごねんぱい》も同じくらいな若者でございましたが、これを御奉公の初めにして、....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
た覚えがありましたっけ。
「三浦は贅沢《ぜいたく》な暮しをしているといっても、同
年輩の青年のように、新橋《しんばし》とか柳橋《やなぎばし》とか云う遊里に足を踏み....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
した事が知れると共に、始めてその敵《かたき》が明かになった。甚太夫と平太郎とは、
年輩こそかなり違っていたが、背恰好《せいかっこう》はよく似寄っていた。その上|定....
「黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
しまったとか云う事です。ところがかれこれ一時間ばかりすると、茂作の介抱をしていた
年輩の女中が、そっと次の間の襖《ふすま》を開けて、「御嬢様ちょいと御隠居様を御起....
「路上」より 著者:芥川竜之介
で埋《う》まってしまった。
机に向っているのは大抵《たいてい》大学生で、中には
年輩の袴《はかま》羽織や背広も、二三人は交っていたらしい。それが広い空間を規則正....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
目の娘は笑いながら、活《い》き活《い》きと横合いから口を出した。彼女はまだ童女の
年輩から、いくらも出てはいないらしかった。が、二人の友だちに比べると、顔も一番美....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
た葉巻の煙を吐きながら、静かにこう話を続けた。
「お前は、――と云うよりもお前の
年輩のものは、閣下をどう思っているね?」
「別にどうも思ってはいません。まあ、偉....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
僕等は急に笑い声やけたたましい足音に驚かされた。それは海水着に海水帽をかぶった同
年輩《どうねんぱい》の二人《ふたり》の少女だった。彼等はほとんど傍若無人《ぼうじ....
「星座」より 著者:有島武郎
だと思いながらなお読みつづけた)とかくは時勢転換の時節到来と存じ候男女を問わず青
年輩の惰眠《だみん》を貪《むさぼ》り雌伏《しふく》しおるべき時には候わず明治維新....
「茸の舞姫」より 著者:泉鏡花
死に、邸も他のものになった。その医師というのは、町内の小児の記憶に、もう可なりの
年輩だったが、色の白い、指の細く美しい人で、ひどく権高な、その癖|婦のように、口....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
一と目見てお互にお気に召さぬようなことがあったら、それこそ不思議でございます。お
年輩も、たしか命はその時御二十四、姫は御十七、どちらも人生の花盛りなのでございま....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
ある者は必ず武備がある」のは特に日本国民たるの義務である。親の脛をかじりつつ、同
年輩の青年が既に職業戦線に活躍しある間、学問を為し得る青年は一旦緩急ある際一般青....