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「年頃〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

年頃の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
郎と名づけ」、一心に練磨《れんま》を積んだのである。 すると天保《てんぽう》十年頃意外にも服部平四郎は突然|往《ゆ》くえを晦《くら》ましてしまった。もっともこ....
黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
かし、それまでには孫のお栄も、不慮の災難でもございませなんだら、大方《おおかた》年頃になるでございましょう。何卒《なにとぞ》私が目をつぶりますまででよろしゅうご....
二人小町」より 著者:芥川竜之介
のですが、――しかしあなたをつれて行かなければ代りが一人入るのです。あなたと同じ年頃の、…… 小町 (興奮《こうふん》しながら)では誰でもつれて行って下さい。....
さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
ック、レヴェル、クラカウの三ヶ所に現れた。ルドルフ・ボトレウスによれば、千六百四年頃には、パリに現れた事もあるらしい。それから、ナウムブルグやブラッセルを経て、....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
美人、又才気もはじけて居り、婦女の道一と通りは申分なく仕込まれて居りました。此が年頃になったのでございますから、縁談の口は諸方から雨の降るようにかかりましたが、....
明治十年前後」より 著者:淡島寒月
動機の一つは、まったくそこにあったのである。 二十二、三歳の頃――明治十三、四年頃――湯島へ移り、図書館で読書している間に、草双紙を読み、『燕石十種』(六十冊....
銀座は昔からハイカラな所」より 著者:淡島寒月
一つは家屋の構造が例の煉瓦で舶来品を売るのに相当していたためでしょう。 明治七年頃でしたが、「煉瓦」の通りを「オムニバス」というものが通りました。これは即ち二....
寺内の奇人団」より 著者:淡島寒月
な事ではありません。その中で私は面白い事を選んでお話しましょう。 明治の八、九年頃、寺内にいい合わしたように変人が寄り集りました。浅草寺寺内の奇人団とでも題を....
亡び行く江戸趣味」より 著者:淡島寒月
に質屋の倉庫に提灯を持って入ったと書いて識者の笑いを招いた事もある。越えて明治十年頃と思うが、始めて洋燈が移入された当時の洋燈は、パリーだとか倫敦辺で出来た舶来....
梵雲庵漫録」より 著者:淡島寒月
唄ばかり歌って、好く稲荷鮨を売りに来たものだった。 四 明治も十年頃になると物売りもまた変って来て、隊長の鳥売りなぞといって、金モールをつけた怪....
我が宗教観」より 著者:淡島寒月
。父はその名を嫌って余り名乗らなかったのでしたが、印形がありました。これは明治十年頃の事でした。その後今の向島の梵雲庵へ移って「隻手高声」という額を掲げて、また....
赤いくつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
この赤いくつにくらべられるものがありましょうか。 さて、カレンは堅信礼をうける年頃になりました。新しい着物ができたので、ついでに新しいくつまでこしらえてもらっ....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
述べるように、デビーが欧洲大陸へ旅行した留守中につぶれかけたこともあり、一八三〇年頃までは中々に苦しかった。 かように、一方では大学にがあって、読書室に来て、....
寡婦」より 著者:秋田滋
る姿を見かけました。少年は時折り立ちどまって眼をあげるのでしたが、何かこう、その年頃には相応しくないものを見たり、考えたり、感じたりしているようでした。 月の....
茸をたずねる」より 著者:飯田蛇笏
。翁の面のようにも見える。長い眉毛が長寿不老というような語を思わせる。明治十二三年頃買って其の儘用い来ったという陣笠のような猟帽を頭へ戴いて、黒い古紐が面のよう....