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幸運
「幸運〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
幸運の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「捨児」より 著者:芥川竜之介
も夫婦は久しぶりに、幸福な家庭の生活を送る事だけは出来たのです。
「が、そう云う
幸運が続いたのも、長い間の事じゃありません。やっと笑う事もあるようになったと思う....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ており、その出現は人間の企図や出産、死亡またそれに次いで起る相続問題などに際して
幸運あるいは不幸の兆を示すものと信じられていた。こういう吉凶の前兆は必ず事実とな....
「去年」より 著者:伊藤左千夫
自分などより層一層痛切な思いを抱いて、足も地につかない人もあろう。あるいは意外の
幸運に心も躍って道の遠いのも知らずにゆく人もあろう。事の余儀なきにしぶしぶ出てき....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
◯異状なし。 ◯朝、常田君|漢口よりかえりて初めて来訪あり、話を聞く。精神力と
幸運にて、かぼそき方の身体の所有者たる君は助かったり。(目下、千葉県) ◯安達君....
「海底大陸」より 著者:海野十三
船長は、三千夫が遭難談を語り終ると、いすから立ちあがり、少年の手をにぎって、その
幸運を祝った。スミス警部は、だまりこんだままなにごとか熱心に考えていた。 三千....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
らないんだ、何千か何万かの宇宙塵のなかに、ひとかけら探しあてられると、たいへんな
幸運なんだからね。宇宙採取艇で乗り出すのは、昔でいうと、金鉱探しやダイヤモンド探....
「暗号の役割」より 著者:海野十三
、秋を送り、この冬を迎えた。 ところがここに袋探偵は、一つの手柄をたてた。いや
幸運を掴んだといった方がいいかも知れない。というのは、今から三日前の夜、虎ノ門公....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
華なものだった。行き逢った同業者は必ず捉えて席を一緒にし、高く盃をあげてお互いの
幸運を祈り合った。何十人だったか何百人だったか、よく覚えていないが、中でも日本人....
「英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
して胸の中はうれしさで一杯になった。 (アンは、やっぱり、おれの妻だった。おれは
幸運にも、自分の家庭へ戻ることが出来たのだ) しかし彼は、アンを心配させないた....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
心部へ向かって……。 奈落へ 自爆か、「魔の空間」から離脱か。 不幸と
幸運とが、紙一枚の差で背中あわせになっているのだ。 彗星二号艇にのっている四人....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
」 「おおそうか。いよいよほんとうに、試運転は無事終了らしい。これは思いがけない
幸運だった。外国のスパイ艦艇は一隻も近よらなかったし、これでわしは、世界中の眼を....
「橋」より 著者:池谷信三郎
も教えてくれる人なんかありはしない。私たちは自分でさえ迷惑に思っている歪められた
幸運のために、あらゆる他から同情を遮られているの。私、別に同情なんかされたくはな....
「人魚のひいさま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
おしのけられそうだ。そのむすめは、とうといお寺につかえているむすめだから、ぼくの
幸運の神さまが、その子のかわりに、おまえをぼくのところへよこしてくれたのだ。いつ....
「競馬」より 著者:犬田卯
た。地道にやっていたのでは一円の小遣銭をかせぎ出すことさえ不可能な村人達は、何か
幸運な、天から降って来るような「儲け仕事」をことに最近熱烈に要求した。 馬券を....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
荷せず、私にも品物を手に入れる成算はなかったのだから内心は気が気ではない。しかし
幸運にもしけをついて、石炭の第一船がはいってきたのだ。やっと石炭の引渡しができた....