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幽趣
「幽趣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
幽趣の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「画室の言葉」より 著者:藤島武二
の複製は家にあと二枚あって、時々懸け換えるのであるが、他の一作には 孤煙双鳥下
幽趣迫疎林 と書かれている。この図は左から斜めに出た小枝に鶺鴒《せきれい》が二....
「半日ある記」より 著者:寺田寅彦
るに落葉やゝ積りて鳥の糞の白き下には小笹生い茂りて土すべりがちなるなど雑鬧の中に
幽趣なるはこの公園の特徴なるべし。西郷像の方へ行きたれども書生の群多くてうるさけ....
「女の話・花の話」より 著者:上村松園
の五人か十人、村の人が三人か五人、そこらに二、三脚のベンチが据えられてあるだけで
幽趣この上もないのでした。 私はつい二、三日前そこにまいりまして、ことしこそ、....
「向嶋」より 著者:永井荷風
した晩春の静なる日、対岸に啼く鶯の声の水の上を渡ってかすかに聞えてくる事のいかに
幽趣あるかを説いて下の如くに言っている。「凡ソ物ノ声、大抵隔ツテ聴クヲ好シトス。....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
汽船、珠江にさかのぼる。ときに陰暦十三夕にして、淡雲を隔てて涼月を望む。すこぶる
幽趣あり。 十二日、曇りのち雷雨。午前六時半、カントンへ着岸す。両岸、小艇の群....