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「広める〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
広めるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「俳諧の本質的概論」より 著者:寺田寅彦
えにこれを企てたかの理由を説明している言葉の中に、一般人士大衆の間にこの短詩形を
広めることによって趣味の向上と洗練を促しすぐれた詩人の輩出を刺激するような雰囲気....
「青年」より 著者:森鴎外
た。世間に起る、新しい文芸に対する非難と云うものは、大抵この岡村のような人が言い
広めるのだろう。作品を自分で読んで見て、かれこれ云うのではあるまい。そうして見れ....
「楢重雑筆」より 著者:小出楢重
かたべるのがいい考えかと思う。そして美人なども眺めることが出来て、大いに見聞をも
広めることが出来るのである。絵もその通りでちょっといわゆるつまみ食い、あるいは間....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
れた。そこで私のいったのは、凡て人間として歴史は知らねばならぬ、横に空間の智識を
広めると共に縦に時間の智識を伸ばすという事は、必然的のもので、歴史を知らねば、人....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
を腕にかかえて、どうしていいかわからなかった。その本屋には得意がなかった。書物を
広めるための策を少しも講じなかった。その無頓着《むとんじゃく》はまたクリストフの....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
ばした。娘が作曲家から稽古《けいこ》を受けてるという噂《うわさ》を、彼女は近所に
広めるつもりだった。 翌日クリストフは、肉屋の娘といっしょにピアノについた。そ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
う志望は、横柄な滑稽《こっけい》なことだと考えられた。自分の役目はりっぱな作品を
広めることのように思われた。それで彼は、自分の思想を生徒らに利用さしておいた。生....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
者のためにもなるものだと、真面目《まじめ》に信じていた。なぜなら、出版者は作品を
広める方法を著者よりもよく知っているし、尊敬すべきではあるがしかし著者の真の利益....
「学生と先哲」より 著者:倉田百三
であった。また鎌倉政庁の耳目を聳動させたのももとよりのことであった。 法華経を
広める者には必ず三類の怨敵が起こって、「遠離於塔寺」「悪口罵言」「刀杖瓦石」の難....
「範疇としての空間に就いて」より 著者:戸坂潤
ての方法にも属すのでなければならないからである。恰もデカルトが、吾々の知識を深め
広めるための最上の仕方は、対象をばまず大小の大きさの比に還元し、次にこの大きさの....
「法学とは何か」より 著者:末弘厳太郎
して与えられる法および法に関するデータを豊富に持つことは、我々の法に関する視野を
広めるとともに、法的思惟を深めることに寄与し、それがやがて解釈法学にも、また、立....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
ほどではないが、やはり相当の価を持ってるそうだ。) 喜兵衛の商才は淡島屋の名を
広めるに少しも油断がなかった。その頃は神仏|参詣が唯一の遊山であって、流行の神仏....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
》いものですがまだ西洋人は昆布の味を知りません。以来はこの昆布スープを世界各国へ
広めるつもりです」と中川の意気組は何事も世界的。 ○昆布スープに用ゆる昆布は....
「手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
と思われます。もし正しい形と、新しい用途とに交るなら、この手仕事は角館の名をいや
広めるでありましょう。ともかく羽後の国の特産として最も誇るに足りるものの一つであ....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
太ってすっかり出無精になった妻を仕事や旅行にも引っぱり回し、私と同じように見聞を
広める機会を与えるようにしている。放浪を続けた私だったが、いまさらのように、家庭....