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「庇護〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

庇護の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人造人間殺害事件」より 著者:海野十三
、この海龍倶楽部は、表面は一秘密結社ではあるけれども、その背後には某大国の官憲の庇護《ひご》があり、上海の警視庁と直通しているといわれ、何のことはない、某大国と....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
だけを続ける。男性はこの習慣に依頼して自己の強権を保護され、女性はまたこの制度の庇護によってその生存を保障される。そしてかくの如き空虚な集団生活の必然的な結果と....
恐竜島」より 著者:海野十三
追われてかろうじてこの海岸へたどりついたわれわれ十名の者をあわれみたまえ。閣下の庇護《ひご》の下に、われわれ十名の者をおかせたまえ」 この芝居じみた対話がはじ....
転機」より 著者:伊藤野枝
私の生涯を通じての種々な意味での危険を含む最大の転機に立った。今まで私の全生活を庇護してくれたいっさいのものを捨てた私は、背負い切れぬほどの悪名と反感とを贈られ....
世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
想は鷲のごとくに空間を看破する。わしの領土のどんな遠い所でも、わしの作った法律の庇護のもとに、人民は生き、働き、そうして享楽している。お前には死と戦っているかれ....
故郷」より 著者:井上紅梅
いかに彼を愛しているかが解る。彼の死去を恐れて神仏に願を掛け、頸に輪を掛け、彼を庇護しているのである――人を見て大層はにかんだが、わたしに対して特別だった。誰も....
あの世から便りをする話」より 著者:海野十三
呉れる。自分が今あなたに言って居るのも、その守護神の許しを受けて、又その守護神の庇護に依ってあなたに言って居るのだというような話をして、結局私の友達は、未来の世....
取舵」より 著者:泉鏡花
、いと凄じき気色なりき。 元来|伏木直江津間の航路の三分の一は、遙に能登半島の庇護によりて、辛くも内海を形成れども、泊以東は全く洋々たる外海にて、快晴の日は、....
怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
込んだのであった。 高田殿は良人忠直卿の事を考えて、常に慈悲深く、それ等の人を庇護された。幕府でもそうなると手を附けなかった。 益々若者の駈込むのが多くなっ....
瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
らるることなれば、毛頭差支なしとてその挨拶甚だ淡泊なりしという。仏国が殊に幕府を庇護するの意なかりし一|証として見るべし。 ついでながら仏公使の云々したる陸軍....
橋の上」より 著者:犬田卯
もの――メダルだとか、小形の活動本だとか、等々を彼に与えて、彼の機嫌を取り、その庇護の下に小さい自負心を満足させようとあせったのに、圭太には、それが出来なかった....
茶の本」より 著者:岡倉由三郎
ンド総督カーゾン卿の目に異様の冷光をひらめかせたらしく、豪族タゴール一家の周到な庇護によってわずかに事なきを得は得たものの、ついに久しくかの国に足をとどめかね、....
美人鷹匠」より 著者:大倉燁子
それこそ私は死んで謝罪しても追いつきません。自分の愛児を殺された上に、その犯人を庇護って自ら死刑になろうとする、花の心に私は打たれました。そんな事をさせてはなり....
深夜の客」より 著者:大倉燁子
ね、早速ニュースに出た哀れな家庭へ現われて、ほどこして行くんだ。だからみんな彼を庇護って、故意と違った人相を云ったりするもんだから、捕えるには随分骨が祈れたそう....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
城は何の事もなかった。ここは日本兵が占領していたからで、北城の人民達は皆日本兵の庇護を受けた』 とあり、また“驢背集”という詩集には、 『日本軍の入城に依って....