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序破急
「序破急〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
序破急の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
代るに乱れ打つように思われる。甲野さんが「無絃《むげん》の琴を聴《き》いて始めて
序破急《じょはきゅう》の意義を悟る」と書き終った時、椅子《いす》に靠《もた》れて....
「能とは何か」より 著者:夢野久作
う。日本に生れて日本の詩歌伝説に共鳴し、日本語の光りと陰影に慣れ親しみ、八拍子の
序破急に対する感覚を遺伝し、舞のリズムと打音楽の調和を喜び得る純日本人ですら、能....
「備忘録」より 著者:寺田寅彦
ーのパセティクシンフォニーを思い出す。 実際この線香花火の一本の燃え方には、「
序破急」があり「起承転結」があり、詩があり音楽がある。 ところが近代になっては....
「映画芸術」より 著者:寺田寅彦
するが、それと全く同じことが映画の律動的編成についても言われるのである。そうして
序破急と言いあるいは起承転結と称する東洋的モンタージュ手法がことごとく映画編集の....
「俳諧の本質的概論」より 著者:寺田寅彦
きしめるために月花の座や季題のテーマが繰り返される。そうして懐紙のページによって
序破急の構成がおのずから定まり、一巻が渾然とした一楽曲を形成するのである。 発....
「映画雑感(Ⅳ)」より 著者:寺田寅彦
突き落とす場面にもやはり一種の俳諧がある。劇場での初演の歌の歌い方と顔の表情とに
序破急があってちゃんとまとまっている。そのほかにはたいしておもしろいと思うところ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ものらしい。
ところで、道庵先生は、どうした。さいぜんあれほど人間味を発揮した
序破急《じょはきゅう》、あれが道庵先生の声でなくて何である。
ところがこの一座....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
滑らかさで、櫓拍子もいと穏かなものでありましたのに、この鼻唄が半ば過ぎると急に、
序破急が乱れ出し、唄が変ると共に呼吸が荒くなり、櫓拍子がかわり、舟が動揺し出しま....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
……分解して云えば今のようではあるが、分解も何も差し許さず、講釈も何も超越して、
序破急を一時に行なうと云おうか、天地人三才を同時にやると云おうか、疾風迅雷無二無....