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底辺
「底辺〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
底辺の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「金属人間」より 著者:海野十三
うだ。そうではなかったかね、蜂矢十六先生」 さっきから蜂矢十六は、検事と博士を
底辺《ていへん》の二頂点《にちょうてん》とする等辺三角形の頂点の位置に腰をかけて....
「全体主義への吟味」より 著者:宮本百合子
自分たちのインテリゲンツィア性を自意識しながら、実際の結果としては大衆のおくれた
底辺に順応しているような現象がある。良心的、進歩的、そして又、左翼的な理論を持っ....
「婦人と文学」より 著者:宮本百合子
っきりと、自覚されるべきときにある。 「私」の檻は開かれた。「私」は幾百万の私を
底辺としてもち、したがってより強固な、より自覚され豊富にされた自分自身が確立され....
「女性の歴史」より 著者:宮本百合子
の紡績産業に働く娘さんたちのもっている最低の文化的水準が、日本の民主的文化水準の
底辺なのである。 人民の文学、民主的文学の課題はここから第一歩の出発をよぎなく....
「青年の生きる道」より 著者:宮本百合子
ることは人間が二つの手の上でさか立ちすることよりも困難である。社会の三角の力強い
底辺である人民が、どうして自分達の幸福のために努力しないでいられよう。その
底辺の....
「平和への荷役」より 著者:宮本百合子
係がどんな程度にまで亢進し、ついに破局したか、明瞭である。 日本の社会心理の最
底辺にとって、戦争が投機的な災難、勝てば得する式にうけとられていることが、日本の....
「偽りのない文化を」より 著者:宮本百合子
数は、文化の資産として歴史のなかからなにをとり出して来ているか。こんにちの文化の
底辺をそこに発見しようとする切実な心がある。まして女性の現実では、――きょうでも....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
からでありました。
それは古代の唐櫃《からびつ》といったものの形に相違ないが、
底辺に楕円形の孔があいていて、そこから紐を通すようになっている。木地《きじ》はむ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
見えました。もうそのあたりから、緑暗色の外見は実に陰鬱なコンクリートの高さ一丈、
底辺の厚み三尺三寸とかいう高壁が蜒々《えんえん》と松の木の間、小丘の裾をうねりつ....
「ヤミ論語」より 著者:坂口安吾
ヤクザの世界は今も講談そのまゝであるが、一般大衆にも、やっぱり講談の場と通ずる
底辺があるはずだ。 その歴然たるショウコには裁判がある。同じ人殺しでも、ヤクザ....
「パルテノン」より 著者:野上豊一郎
ま残っている。更にすばらしい浮彫の大作は東側と西側の正面《ファサード》の軒蛇腹を
底辺とする横長い二等辺三角形の破風に見出された。 以上は殿堂の外側の構造で、内....
「省察」より 著者:デカルトルネ
後者も前者に劣らず確実なものと思量せられるのである。例えば、直角三角形において、
底辺上の正方形は他の二辺上の正方形の和に等しいということは、かかる
底辺はこの三角....
「純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
る需要曲線の中間的位置。五六 二商品相互間の交換の問題の解。五七 需要曲線の中に
底辺が互に逆数であり、高さがそれぞれの面積に反比例する矩形を挿入することによる幾....
「放浪作家の冒険」より 著者:西尾正
していえば十二畳余のひろさで、つきあたりの壁まで約四間はあり、視野が隙間に応じて
底辺三尺くらいの三角形にくりぬかれ、正面の壁際にベッドのなかばがみえ、そのうえで....
「キャラコさん」より 著者:久生十蘭
にどこからかやって来て、江の島の聖天島《しょうてんじま》と稲村《いなむら》ヶ崎を
底辺にする、正三角形の頂点で錨《いかり》をおろし、二時間ほどそこに停っていて、そ....