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度合
「度合〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
度合の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
。自分の眼には、二十四五人の高等科の男女の生徒が、柿江の興奮に誘われてめいめいの
度合いに興奮しながら、眼を輝かして柿江の能弁に聞き入っていた。それに誘われて柿江....
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
体に対して一定の変位を来たしている。そうして「いき」は正《まさ》にこの変位の或る
度合に依存するものであって、変位が小に過ぐれば「上品」の感を生じ、大に過ぐれば「....
「青木の出京」より 著者:菊池寛
雄吉は、一も二もなく青木に傾倒してしまった。杉本教授が生徒としての青木を尊重する
度合と正比例して、雄吉の青木に対する尊敬も、深くなっていった。 その上、青木の....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
光度の高い色や、対比現象で固有のもの以上の光度を得ている色彩は、恐らく白光に近い
度合で輝くでしょうし、またそれ以下のものは段階をなして、しだいに暗さを増してゆく....
「川中島合戦」より 著者:菊池寛
た。時に川中島は前夜細雨があったためか、一寸先もわからぬ濃霧である。 『川中島五
度合戦記』に「越後陣所ヨリ草刈ドモ二三十人未明ヨリ出デカケマハリ云々」とあるは、....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
長し、可愛くなれば可愛くなるほど、この苦痛は大きくなり、したがって二人を苦しめる
度合が大きくならざるを得なかった。――これが悲劇の第二歩である。 こうして子供....
「俳優倫理」より 著者:岸田国士
か。 二通りの働きをします。極くわかり易く云いますと、ものごとから受ける印象の
度合が普通の人よりも、はっきりしている。ものごとの強弱や変化を鋭敏に感じとる、大....
「奉行と人相学」より 著者:菊池寛
うことに致して居りました……」 越前も、ひとみを少しうるませながら、 「その都
度合力もいたしたか……」 「ところが、御奉行さま、なかなかしっかりした小僧で、わ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
こたま頂戴したのである。 彼は親切で、深く恩に感じる人間であり、心が大きくなる
度合は、腹の皮がご馳走でふくらむのに比例し、ものを食べると元気が出るのは、ほかの....
「ガルスワーシーの家」より 著者:岡本かの子
夫人は景子が期待して居たように同じ東洋人を懐かしいとも言わない。そればかりか其の
度合いの取れない飛び上った話の調子に景子達の方が思わず恥かしい気持ちにさせられて....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
て、もし霰でも降ると大変です。その時分にはその地方の長官からその耕田部の害された
度合に比して罰金を取られるです。それから刑罰に処せられて尻を擲られることもあるん....
「透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
ろなどでは見にくいわけは、光をほとんど吸収しないし、はねかえすことも、おれまがる
度合もすくないからなんだ」 透明人間はむちゅうで、しゃべりまくっている。ケンプ....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
のものです。これは突発的な精神の打撃にはなりませんけれど、その代りに精神を虫食む
度合が執拗く、だらだらと生活の張合いを失くしてしまいます。 これをどうしたらい....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
と私はいおう)とが何であるにもせよ、それらの作は、それらが放射する不思議な輝きの
度合だけ、天才精神に参与しているのである。――この輝きは精神の、明澄でしかも痛切....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
うからである。思うにわれわれは皆同一の人間であって、ただ意識の強さと明らかさとの
度合を異にするだけのことだから。 まず、ベートーヴェンの音楽の中で私の心を打つ....