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座敷
「座敷〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
座敷の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
かり。
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斜めに見た芸者屋町《げいしゃやまち》。お
座敷へ出る芸者が二人《ふたり》ある御神燈《ごしんとう》のともった格子戸《こうしど....
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
卒業した秋、信輔は法科に在学中の或友だちを訪問した。彼等は壁も唐紙も古びた八畳の
座敷に話していた。其後へ顔を出したのは六十前後の老人だった。信輔はこの老人の顔に....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
ている、どこか妙に取り澄ました男が、細い銀の煙管《きせる》をくわえながら、端然と
座敷のまん中に控えている。彼の書斎には石刷《いしずり》を貼《は》った屏風《びょう....
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
はあったが、障子襖《しょうじふすま》もほどよく寂びのついた、いかにも落着きのある
座敷だった。私の世話を焼いてくれる別荘番の夫婦者は、格別用のない限り、いつも勝手....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
》にあった生稲《いくいね》へ一盞《いっさん》を傾けに行ったのです。所がそこの二階
座敷で、江戸の昔を偲《しの》ばせるような遠三味線《とおじゃみせん》の音《ね》を聞....
「片恋」より 著者:芥川竜之介
つまった、あすこ中《じゅう》での茶目だった奴さ。あいつが君、はいっているんだ。お
座敷着で、お銚子を持って、ほかの朋輩《ほうばい》なみに乙につんとすましてさ。始《....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
な》って貰おうと云う気になった。
案内に応じて通されたのは、日当りの好《い》い
座敷だった。その上主人が風流なのか、支那《シナ》の書棚だの蘭《らん》の鉢だの、煎....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
は恐らく、細川家の家臣の一人が借してくれた三国誌の中の一冊であろう。
九人一つ
座敷にいる中《うち》で、片岡源五右衛門《かたおかげんごえもん》は、今し方|厠《か....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
視線を逃れるように、早速長火鉢の前から立ち上った。そうして襖《ふすま》一つ向うの
座敷へ、わざと気軽そうにはいって行った。
そこは突き当りの硝子障子《ガラスしょ....
「点鬼簿」より 著者:芥川竜之介
云う香水の匂《におい》のしていたことも覚えている。
僕の母は二階の真下の八畳の
座敷に横たわっていた。僕は四つ違いの僕の姉と僕の母の枕《まくら》もとに坐り、二人....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
、白昼、修理の屋敷を立ち退《の》いた。作法《さほう》通り、立ち退き先の所書きは、
座敷の壁に貼《は》ってある。槍《やり》も、林右衛門自ら、小腋《こわき》にして、先....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
それは何《なん》でも夜更《よふ》けらしかった。僕はとにかく雨戸《あまど》をしめた
座敷にたった一人横になっていた。すると誰か戸を叩《たた》いて「もし、もし」と僕に....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
した「てつ」は前後の分別を失ったとみえ、枕もとの行灯をぶら下げたなり、茶の間から
座敷を走りまわった。僕はその時
座敷の畳に油じみのできたのを覚えている。それからま....
「島木赤彦氏」より 著者:芥川竜之介
頭人は僕ではない。僕は唯先輩たる斎藤さんの高教に従ったのである。 発行所の下の
座敷には島木さん、平福さん、藤沢さん、高田さん(?)、古今書院主人などが車座にな....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
りて表書の名を見るより涙を溢して悦び、口早に女房にも告げ神仏の来臨の如く尊敬して
座敷へ通し、何はさて置き伯父の安否を問い、幾度か昔救われたることを述べ、予が労れ....