座長[語句情報] » 座長

「座長〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

座長の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
それへと、我国科学界の最高権威を残りなく数えることができるのであった。勿論、その座長席には鬼村博士のやや薄くなった大きな頭がみえていた。 会合は、科学協会とし....
間諜座事件」より 著者:海野十三
観客は何事とも知らぬながら、少しずつざわめいてきた。 緞帳が大きく揺れて、座長の丸木花作が、鬘だけ外した舞台姿のままで現れた。 「皆さん。お静かに願い上げ....
三人の双生児」より 著者:海野十三
してこれが紛れもなく銀平の率いる曲馬団に相違ないことを知ったが、丁度幸いにもいま座長の銀平老人は、古幟で綴った継ぎはぎだらけの垂れ幕の向うに茶を飲んでいるという....
独本土上陸作戦」より 著者:海野十三
ある。 「さて、早速ではあるが、金博士に相談にのっていただくことにする」 と、座長格の世界戦争軍総指揮官ゴンゴラ大将が口を開いた。 「なるべくなら、この御馳走....
宇宙尖兵」より 著者:海野十三
すが、他のみなさんがたは、どんな風にお見込みをなすっていらっしゃるの」 ミミは座長のような顔をして、一座を見わたした。だが、誰も直ぐに応える者がなかった。みん....
肝臓先生」より 著者:坂口安吾
」 それが、精一パイであった。 そのとき恩師の大先生は、破顔一笑、 「今日の座長は私ではなくて、完全に赤城風雨先生だったね」 と、やさしい目で赤城先生を見....
家なき子」より 著者:楠山正雄
みはなんでも知っているの。では……」 「そうさ、ぼくはなんでも知っているはずだ。座長だもの」 わたしはマチアに、自分もやはり音楽家であることを見せようとした。....
退歩主義者」より 著者:坂口安吾
申上げます。当劇団も追々とお引立てを蒙り細々ながら経営をつゞけておりますところ、座長、幹部俳優ともなりますれば、ゴヒイキは有難いもの、物資不足の当節にも拘らず、....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
を舞台で見るよりは、共同ブロへはいった方がマシであろう。 私は浅草小劇場から、座長の河野弘吉をひっぱりだして、ヤケ酒をのんだ。 「私は芸にうちこんできたつもり....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
ようにかばって、夢之助の楽屋部屋へつれこむ。この一座で自分の部屋を持っているのは座長と夢之助だけである。それから、どうなったか、みんな多忙をきわめているから注意....
豆腐買い」より 著者:岡本かの子
やめずになおもこっちを見つづけている。 倫敦へ日本の芝居がかかった事があった。座長は大阪の三流どこの俳優で幹部二三人の外はアメリカで仕込んだ素人だから見ていて....
夜の構図」より 著者:織田作之助
ったらしく、信吉の煙草を借りながら、 「――執行猶予でした。山上さん(演劇集団の座長)が証人になってくれてね、例の朴訥な調子で、私は思想のことは何にも判らないが....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
その当時の顔ぶれを思い出すままに書いてみると、まず川上音二郎が座頭で――ここでは座長といっていた――次は藤沢浅二郎である。このふたりは団十郎菊五郎という格で、殊....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
る物遠き処にあるかと見えて、 消え失せつる物、我がためには、現前せる姿になれり。座長。座附詩人。道化方。 座長 これまで度々難儀に逢った時も、 わたく....
春泥」より 著者:久保田万太郎
ても君づけだったが、だん/\由良が時をえて来るにつれ、いつかそれが由良さんになり座長になり、いよ/\「中洲」の芝居へ根を下ろすとなったその前後には、完全にもう旦....