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廃る
「廃る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
廃るの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
れは最後に計った豚の片股を読み上げる声だった。肉屋の亭主に言わせると、牛は殆んど
廃る部分が無い。頭蓋骨は肥料に売る。臓腑と角とは屠手の利に成る。こんな話を聞きな....
「松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
だい」 手下「大夫が御改心なら仕方がねえ、山を下りようか」「いや己は今更|盗人を
廃るのは厭だ」 と大勢ごた/\相談して居りますと、千島は、 禮「大夫、私は此の....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
けるからである。それだから各家庭が経済的に目覚めて来ると、この御用きき制度が漸次
廃るものと見なければならぬ。諸君もこれは自然に
廃るものと覚悟して、それぞれ適応し....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
らいは貯る勘定になって居りやんすなア」 善「ふん、そんなに粉が出るかのう」 多「
廃るものだが、斯うして有れば売れやすが、あれで始めれば沢山お借り申しても二十五両....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
吉が言葉と似たり寄ったり、ええ間違った一時の腹立ちに捲き込まれたか残念、源太男が
廃る、意地が立たぬ、上人の蔑視も恐ろしい、十兵衛が何もかも捨てて辞退するものを斜....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
めを思うから、直言するんだ。あんな、おべッか野郎ばかりいては、先師拳法先生の名も
廃ると思うんだ……ついに
廃ると……」 と、おいおい泣き出している。 妓たちは....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
り、よしない約束事ではある。――だが、事ここになってしまうと、逃げては、武士道が
廃る。武士道の廃りを示しては、わし独りの恥ではない。世人の心を堕落させる」 「で....
「べんがら炬燵」より 著者:吉川英治
にもかかわる」 「あの衆の心事に、武士が、涙をそそがいでは、いよいよ武士道は地に
廃る。伝右は、生命をかけて接伴を勤めまする。――御家老とはいえ、無慈悲なお扱いに....