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廃絶
「廃絶〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
廃絶の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
みとしかつ》、本多|上野介正純《こうずけのすけまさずみ》は、私《ひそか》に越前侯
廃絶の策をめぐらした。が、剛強無双の上に、徳川家には嫡々たる忠直卿に、正面からこ....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
》る男だと主人が思う。
「此際吾人西洋の事情に通ずる者が古史伝説を考究し、既に
廃絶せる秘法を発見し、之を明治の社会に応用致し候わば所謂《いわば》禍《わざわい》....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
であろう。 事実、維新直後から能楽各流の家元は衰微の極に達し、こんなものは将来
廃絶されるにきまっているというので、古物商は一寸四方何両という装束を焼いて灰にし....
「大阪を歩く」より 著者:直木三十五
なら、と。 多くの保存されている旧蹟もあるが、今の内に、何んとかしておかぬと、
廃絶するものもあろうし、名のみ残っていて、跡方もないものもあろうし――そうした物....
「明るい工場」より 著者:宮本百合子
門の社長、重役を工場から追っぱらったと同時に、監督とか世話役とか天くだりの役員を
廃絶し、みんなが順ぐり互の仕事を監督し合い、技術を向上するよう励まし合ってゆくプ....
「十月革命と婦人の解放」より 著者:野呂栄太郎
婚の不平等と家族の権利の不平等、小児の地位の不平等はソビエト共和国によって完全に
廃絶された」(レーニン)。だが「婦人を完全に解放し、そして本当に男子と対等にする....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
ぶる小なるものといわなければならなかった。しかもそれらの儀式すら応仁の一乱以後は
廃絶したものが多く、文明七年に至って始めて諸公事が再興されたのであるから、それま....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
しなくとも、弟妹を養いこれを結婚させなければならぬのであるが、これは、もって家が
廃絶し祖先がその子孫から当然受くべき尊敬と奉仕を受け得なくなるのを、避けんがため....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
春、産土さまの帰途、百姓家の離れで、失気したままご死亡になり、古河十二万五千石の
廃絶をおそれるまま、先の家老志津之助が、伝役《もりやく》萩之進らとかたらって、た....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
くない。 昔にはオオケタデすなわち蓼草をイヌタデといったが、今日は既にこの名は
廃絶している。そしてこれは深江輔仁《ふかえのすけひと》の『本草和名』に「和名以奴....
「暗黒星」より 著者:黒岩涙香
射るに至れり、熱さは前よりも更に強くして、しかも刻一刻に増加す。 電報局ももはや
廃絶するの外なし。 五十五 これ限りで便りが絶えた、もう欧羅巴は全滅したかしらと....
「日和下駄」より 著者:永井荷風
都市が漸次《ぜんじ》整理されて行くにつれて、即ち橋梁の便宜を得るに従ってやがては
廃絶すべきものであろう。江戸時代に溯《さかのぼ》ってこれを見れば元禄九年に永代橋....
「国号の由来」より 著者:喜田貞吉
かった。されば彼らがもはや倭人王の名を以て、直接支那と交通するが如きことはつとに
廃絶し、支那の史籍に見える倭人交通の記事は、晋の武帝泰始二年を以て最後とする。こ....
「特殊部落と細民部落・密集部落」より 著者:喜田貞吉
なお富有者が多く、衣食に窮するが如きものは殆どなかったが、維新の改変は武士階級の
廃絶を来すとともに、また武具の要途を杜絶し、全部落の皮革製造はここに大頓挫を来し....