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「廓大〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

廓大の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
浅草公園」より 著者:芥川竜之介
。近眼鏡《きんがんきょう》、遠眼鏡《えんがんきょう》、双眼鏡《そうがんきょう》、廓大鏡《かくだいきょう》、顕微鏡《けんびきょう》、塵除《ちりよ》け目金《めがね》....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
た扇面を胸に開いていた。それは全体の色彩の効果を強めているのに違いなかった。が、廓大鏡《かくだいきょう》に覗《のぞ》いて見ると、緑いろをしているのは緑青《ろくし....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
、保さんの博渉の一面を窺うに足るものである。著者の志す所は厳君の『経籍訪古志』を廓大して、古より今に及ぼし、東より西に及ぼすにあるといっても、あるいは不可なるこ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
しからば眼鏡を掛けさすがよい。ただし馬の眼果して物を大に視るとするも、何もかも皆廓大さるるから諸物大小の割合は少しも常態を外《はず》れず、人は馬の眼に依然他の馬....
十二支考」より 著者:南方熊楠
するに及び、ヤレ汽車賃を割引するから参宮に出掛けよとか、ソラ国費を以て某々の社を廓大しようとか大騒ぎに及ぶは既に手後れの至りで、汝の罪汝に報う「世の中の、うさに....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
い力は不安となって漠然いつも周囲にあり、一層気分的になってゆきます。これは消極の廓大です。こういう車輪のまわりかたを一方に見、一方では、所謂積極に廻転さそうとし....
高原」より 著者:寺田寅彦
以上のような花に比べると例えばホタルブクロのような大きな花は却って二十倍くらいに廓大して見てもそれ程びっくりするような意外な発見はないようであった。しかしもっと....
漫画と科学」より 著者:寺田寅彦
のが一つの顕著な点である。例えば鼻の大きい人の鼻を普通の計測的の大きさの比以上に廓大して描いたり、喜怒の感情の発現を誇張した身振りで示すがごときは、最も月並な慣....
好色破邪顕正」より 著者:小酒井不木
いえ」彼女は慌てて否定した。乱れた髪の毛と、膨れ気味の眼瞼は、一層彼女の美しさを廓大した。彼女は寂しく笑って続けた。「私は、昨日も申し上げましたとおり、身うちの....
犬神」より 著者:小酒井不木
はなかった。そこで三人はにやにや笑って何事か囁き合い乍ら、今度は茶の間の畳の上を廓大鏡を出して、検査したが、やはり、彼等の努力は空に帰した。 突然、私は何だか....