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廟堂
「廟堂〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
廟堂の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「近時政論考」より 著者:陸羯南
欧米回覧の企てをなし、木戸、大久保、伊藤の諸官を率いて本国を去れり、ここにおいて
廟堂は西郷大将をはじめ副島、江藤、後藤、板垣の諸参議を残し、ほとんど国権派の世と....
「老中の眼鏡」より 著者:佐々木味津三
ります。およろしくば?」 「騒ぐまい。行けい」 「でも――」 「国政多難の昨今、
廟堂に立つものにその位の敵あるは当り前じゃ。行けい」 秋霜烈日とした声だった。....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
ために勇ましい血を流している人もあるし、千載の一遇、国家存亡の時にでっくわして、
廟堂の上に立って天下とともに憂いている政治家もあるのに……こうしてろくろくとして....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
は直ちに横須賀なる軍艦に引き返しぬ。 韓山の風雲はいよいよ急に、七|月の中旬|
廟堂の議はいよいよ清国と開戦に一決して、同月十八日には樺山中将新たに海軍軍令部長....
「謀叛論(草稿)」より 著者:徳冨蘆花
不幸にして皇后陛下は沼津に御出になり、物の役に立つべき面々は皆他界の人になって、
廟堂にずらり頭を駢べている連中には唯一人の帝王の師たる者もなく、誰一人面を冒して....
「自由画稿」より 著者:寺田寅彦
人の話を聞いてからなるほどそんな事もあろうかと思って試みに当代ならびにその以前の
廟堂《びょうどう》諸侯の骨相を頭の中でレビューしながら「大臣顔」なるものの要素を....
「源氏物語」より 著者:紫式部
とも結婚をせずにまだ独身でいて思い上がった精神が実によい。学問も相当なものだし、
廟堂に立って仕事のできる点で将来も有望だが、私には愛女の婿はそれでもないという心....
「銅銭会事変」より 著者:国枝史郎
之助の社会観 弓之助は上野へ差しかかった。 「越中守はお偉い方だ。ああいう方が
廟堂に立ち、政治をとってくだされたなら、日本の国も救われるのだが、そういう事も出....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
に突進するに先だち、いかほど心を労したろう。また西郷南洲《さいごうなんしゅう》が
廟堂《びょうどう》より薩南《さつなん》に引退した時の決心、また多数に擁《よう》せ....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
うか」
「徳川の旗本共の行状を、お聞き及びでござりましょうか」
「薄々――」
「
廟堂に、一人、二人の人材があったとて、この旗本の上に立って、何が、出来ましょう。....
「荘子」より 著者:岡本かの子
い城壁に影をうつして遊山から帰って来た昔の姿がいまでも荘子の眼に残って居る。今、
廟堂で天下を争って居る二人は全く違った二人に思えた。このことはすでに荘子を虫食ん....
「法然行伝」より 著者:中里介山
いたが、法然が京都へ帰った時、その人がそれを法然に寄進した。法然が往生の時ここへ
廟堂を建てて石の空櫃《からびつ》を構えて収めて置いた。この廟所についても多くの奇....
「三国志」より 著者:吉川英治
も驚いたろうな。しかし彼一人が官僚臭の鼻もちならぬ人間というわけではない。漢室の
廟堂そのものが腐敗しているのだ。彼は、その中に棲息している時代人だから、その悪弊....
「三国志」より 著者:吉川英治
将軍に任ぜられた。 また、張済は驃騎将軍となった。 匹夫みな衣冠して、一躍、
廟堂に並列したのである。――実に、一個の董卓の掌から、天下の大権は、転々と騒乱の....
「三国志」より 著者:吉川英治
つけて参ったか」 「閣下。そのお恨みは、曹操にこそ向けられるべきです。何事につけ
廟堂の奸賊は、朝命をもって、みだりに命じ、そむけば違勅の罪を鳴らそうというのであ....