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「建つ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

建つの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
乱世」より 著者:菊池寛
と空地の方を見ていた徒士の木村清八が、独言のようにいった。 「ああ、あそこへ家が建つのだな。だんだん暖かくなるのだから、普請にはいい候だな」 木村の言葉をきく....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
。あれだけ予言を重んじた日蓮聖人が、世界の大戦争があって世界は統一され本門戒壇が建つという予言をしておられるのに、それが何時来るという予言はやっていないのです。....
深夜の市長」より 著者:海野十三
のも予想していないであろう。 僕は庭園の存在に驚歎するあまり、この庭園の中央に建つ風変りな建築物について述べることを忘れていた。風変りな建築物といったが、それ....
」より 著者:梶井基次郎
の島の一つに赤痢が流行ったことがあった。近くの島だったので病人を入れるバラックの建つのがこちらからよく見えた。いつもなにかを燃している、その火が夜は気味悪く物凄....
三十年後の世界」より 著者:海野十三
一番かしこい生物だという話だから、そうなると、水棲魚人の力で、あんなりっぱな塔が建つとは思われないね」 「じゃあ、あれを建てているのは何者ですか」 「さあ、それ....
」より 著者:海野十三
のように若々しくて、仲がよかった。 「オイオイ、ちょいと上って来てみろ、妙な櫓が建つ!」 と英三は階下の細君に向って叫んだ。 「アラ櫓ですって。……」 お里....
棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
あげて、見えなくなった少女の名を呼んでみた。――しかしそれに応えるものとては並び建つ校舎からはねかえる反響のほかになんにもなかった。それはまるで深山幽谷のように....
死者の書」より 著者:折口信夫
秋は蝗まろ。此辺はとても、歩けたところでは、御座りませんでした。 今一人が言う。建つ家もたつ家も、この立派さは、まあどうで御座りましょう。其に、どれも此も、此頃....
悪獣篇」より 著者:泉鏡花
ばよ、猟師どもの風説を聞かっしゃれ。志す人があって、この川ぞいの三股へ、石地蔵が建つというわいの。」 それを聞いて、フト振向いた少年の顔を、ぎろりと、その銀色....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
そのお宮に入るのでございますか……。』 『イヤそれとも少し異う……。現界にお宮が建つ時には、同時に又こちらの世界にもお宮が建ち、そなたとしてはこちらのお宮の方に....
光は影を」より 著者:岸田国士
たきり、ぱつたり、行先がわからなくなつた。 その下宿のあつたあたりは、まだ家も建つていない、荒れ果てた畑になつていた。枯れたトウモロコシの茎が二三本、なにかの....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
遺骨を納めたとありますが、その大なる塔を建てる前にその時代の王にその老婆が大塔を建つることを願い出てその許可を受けました。 しかるにその後老婆と子供とが非常に....
西航日録」より 著者:井上円了
、愛州又見此繁華、街如経緯人如織、幾百飛梭是電車。 (達府湾のほとりに十万の家が建つ、愛州にもこの繁華なさまをみる。街は縦横に整い、人は織るがごとく往来し、幾百....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
、看疑画裏村。 (西州の尽きようとする地に、石造りの家が山のふもとをめぐるように建つ。白い壁は赤瓦をうつし、見れば絵のなかの村かと思われた。) 西班尼の山辺に立....
くわの怒った話」より 著者:小川未明
翌年になると、不思議に運がめぐってきました。汽車がこの村を通って、停車場が近くに建つといううわさがたつと、急にあたりが景気づきました。そして、他所からもいろいろ....