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「廻り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

廻りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ひょっとこ」より 著者:芥川竜之介
は手前の姉でございます」と答えた。すると三日ばかりたつ内に、その番頭がお得意先を廻りにゆくと云って家を出たなり、いつまでたっても帰らない。帳面を検べてみると、大....
一夕話」より 著者:芥川竜之介
です。前に馴染《なじみ》だった鳥屋の女中に、男か何か出来た時には、その女中と立ち廻りの喧嘩をした上、大怪我《おおけが》をさせたというじゃありませんか? このほか....
魔術」より 著者:芥川竜之介
その拍子《ひょうし》にどういう訳か、ランプはまるで独楽《こま》のように、ぐるぐる廻り始めました。それもちゃんと一所《ひとところ》に止ったまま、ホヤを心棒《しんぼ....
温泉だより」より 著者:芥川竜之介
ところを見ると、あるいはあらゆる大男|並《なみ》に総身《そうみ》に智慧《ちえ》が廻り兼ねと言う趣《おもむき》があったのかも知れません。ちょっと本筋へはいる前にそ....
お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
た。慎太郎は母を後に残して、音のした方へ出かけて行った。生垣《いけがき》を一つ大廻りに廻ると、路幅の狭い往来へ出る、――そこに彼よりも大きな子供が弟らしい二人と....
」より 著者:芥川竜之介
喘ぎ、主人の家へ帰って来ました。黒塀《くろべい》の下の犬くぐりを抜け、物置小屋を廻りさえすれば、犬小屋のある裏庭です。白はほとんど風のように、裏庭の芝生《しばふ....
素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
。後には若者の投げた椿の花が、中高《なかだか》になった噴き井の水に、まだくるくる廻りながら、流れもせず浮んでいた。 その日の暮方《くれがた》、若者は例の草山の....
将軍」より 著者:芥川竜之介
佐は微笑を浮べながら、内心|大人気《おとなげ》ない批評を下した。 舞台では立ち廻りが始まっていた。ピストル強盗は渾名《あだな》通り、ちゃんとピストルを用意して....
二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
残して、小用《こよう》を足しに参りました。申上げるまでもなく、その時分には、もう廻りの狭い廊下が、人で一ぱいになって居ります。私はその人の間を縫いながら、便所か....
カインの末裔」より 著者:有島武郎
心が悪い、と人々がいうので神社の世話役をしていた笠井は、おどかしつけるつもりで見廻りに来たのだった。彼れは固《もと》より樫《かし》の棒位の身じたくはしていたが、....
卑怯者」より 著者:有島武郎
とこっちを見る時、あの子供と二人で皆んなの好奇的な眼でなぶられるのもありがたい役廻りではないと気づかったりして、思ったとおりを実行に移すにはまだ距離のある考えよ....
親子」より 著者:有島武郎
度で、にこやかな顔を見せながら、 「そりゃ……しかしそれじゃ全く開墾費の金利にも廻りませんからなあ」 と言ったが、父は一気にせきこんで、 「しかし現在、そうし....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
ども、それでも動乱に動乱を重ねながらそろそろと故郷の方へと帰って行った。 長い廻り道。 その長い廻り道を短くするには、自分の生活に対する不満を本当に感ずる外....
江戸か東京か」より 著者:淡島寒月
、龍虎隊だとかいうのが乱妨をして、市中を荒らしたので、難儀の趣を訴えて、昼夜の見廻りが出来、その大取締が庄内の酒井左右衛門尉で、今の警視総監という処なのです。こ....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
べた、大きなギリシャ式の建物がある。戸を開けて這入ると、玄関の正面には大きな石の廻り階段があって、その左右に室がある。室には、棚に書物あり、机の上には雑誌ありと....