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弁才
「弁才〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
弁才の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「クララの出家」より 著者:有島武郎
。フランシスは今日教友のレオに堂母で説教するようにといった。レオは神を語るだけの
弁才を神から授っていないと拒んだ。フランシスはそれなら裸になって行って、体で説教....
「西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
ても宜い訳だ、元は一つ屋敷に居り、君は大禄を取り、僕は小身もの、御維新の後、君は
弁才があって誠しやかに斯ういう商法を遣れば盛大に成ろうと云うから、僕が命の綱の金....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
も重そうに、孔雀《くじゃく》の尾のうちかけを羽織って、しずかに現れる。
「イヨ、
弁才天女の御来迎《ごらいごう》!」
何やかやと、あり来たりの掛ごえがあって、酒....
「鼻の表現」より 著者:夢野久作
引っかけられる側の自惚れや色気や意志の弱さなぞもありましょう。又は引っかける側の
弁才や容色もありましょう。しかしその中にも働きかける側の表現の上手なこと――わけ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
天王わが国に一億金すらなしというと、小月氏王いわく、汝が国内に、仏が持った鉢と、
弁才|勝《すぐ》れた比丘とあり、この二大宝を二億金の代りに我に寄《よこ》せと、中....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
り、婦女に喉を切る嗜《たしな》みなどを仕込むよりは、睾丸の命乞いは別として、勇胆
弁才能く敵将を説伏するほどの心掛けを持たせたい事である。 俗に陰嚢の垂れたるは....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
がいった、元来生蕃は手塚をすかなかった、手塚は医者の子でなかなか勢力があり智恵と
弁才がある、が、生蕃はどうしても親しむ気になれなかった。 ふたたび犬がひきださ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ようになりましたのでございます。いよいよ尊者が心眼をお開きになりました時に、妙音
弁才天が十五童子をひきつれて、お釈迦様の御前で、琵琶の妙音曲を巌窟尊者にお授けに....
「南蛮秘話森右近丸」より 著者:国枝史郎
皆様方には解りますまい。解っているのは日本で数人、信長公にこの妾に、香具師の頭に
弁才坊、そんなものでございましょう。さあ其の中の何者が、最後に得を取りますやら、....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
を事実よりも立派に美麗になさんと欲したるがためなり。専ら遊女を描くに努めたる彼は
弁才天女《べんざいてんにょ》の如く婦女を理想化せんと欲したるなり。されどその姿勢....
「奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
来よう。彼はすでに寿永元年四月において、文覚上人を高雄より請して相模の江の島に大
弁才天を勧請し、三七日間の断食の荒行をまで修せしめて、秀衡調伏の祈願を籠めしめた....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
田口國綱の刀一刻も早く手に入りまして、親父の百日間の謹しみの速かに免れるように、
弁才天女の御利益を以て粟田口國綱の行方の分るように守らせたびたまえ。と頻りに弁天....
「三国志」より 著者:吉川英治
」 「…………」 呂布は、いい訳に窮して、真っ蒼な顔してうつ向いた。 彼は、
弁才の士ではない。また、機知なども持ち合わせない人間である。それだけに、こう責め....
「年中行事覚書」より 著者:柳田国男
浮島稲荷神社も古くから例祭は四月八日で、祭神宇迦之御魂というも元は宇賀神すなわち
弁才天の信仰に始ったものらしい。 鍋の祭で評判の江州筑摩神社の如きも、社殿大湖....