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弁明
「弁明〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
弁明の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
壁を乗り越え未荘に帰って来た。彼はこんなことは二度とするものでないと誓った。この
弁明は阿Qに取ってはいっそう不利益であった。村の人の阿Qに対して「敬して遠ざかる....
「戦争責任者の問題」より 著者:伊丹万作
ちろん、私は本質的には熱心なる平和主義者である。しかし、そんなことがいまさら何の
弁明になろう。戦争が始まつてからのちの私は、ただ自国の勝つこと以外は何も望まなか....
「北斗帖」より 著者:違星北斗
とかありのまゝにとかを常に主張する自分だのに、歌に現われた所は全くアイヌの宣伝と
弁明とに他ならない。それには幾多の情実もあるが、結局現代社会の欠陥が然らしめるの....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
れたのに出たのでように思われた。 ファラデーはノビリ等の論文を英訳して、これに
弁明を附し、一八三二年六月のフィロソフィカル・マガジンに出した。またその後に、ゲ....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
い。畢竟するに馬琴が頻りに『水滸』の聖嘆評を難詰|屡々するは『水滸』を借りて自ら
弁明するのではあるまいか。 だが、この両管領との合戦記は、馬琴が失明後の口授作....
「甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
事実ならびに考証によりて、すでに明らかに証せられたれば、今、さらにこの点につきて
弁明することを要せざるべし。されば、この怪事の研究につきて帰するところの問題は、....
「妖怪学」より 著者:井上円了
『講義録』にもこのことを論ぜり。今その一文を抜記し、かつ、余が意見を添えて、左に
弁明せんとす。しかしてその
弁明は、馬島東白氏の実験にかかる催眠術治療法より始めざ....
「迷信解」より 著者:井上円了
怪の一種に加うるつもりである。その他は、これより述ぶるところの各段のもとにおいて
弁明しようと思う。 わが国の怪談中、最も民間に普及しておるものは狐狸の怪談であ....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
こうこういったそうだ。飛んでもない誤解で、毛頭僕はそんな事を考えた事はない、」と
弁明した。復た例の癖が初まったナと思いつつも、二葉亭の権威を傷つけないように婉曲....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
た頃は、六号活字の一行二行の道聴塗説をさえも決して看過しないで堂々と論駁もするし
弁明もした。 それにつき鴎外の性格の一面を窺うに足る一挿話がある。或る年の『国....
「斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
愚痴は壱岐殿坂時代から初まったが、それ以後失意となればなるほど世間の影口に対する
弁明即ち愚痴がいよいよ多くなった。私が緑雨と次第に疎遠になったのは緑雨の話柄が段....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
でも褒められると苦い顔をして、如何なる不得意のものでも貶されると一生懸命になって
弁明した。仮にもしその欲する如くに政治家または実業家として相当の位置を作らしめた....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
ら新派が人気を呼ぶフィルムのクライマックスの場面であった。 風説は風説を生じ、
弁明は
弁明を産み、数日間の新聞はこの噂の筆を絶たなかったが、いくばくもなく風説の....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
あらず、いわんやその宗教はヤソ教に限るというにおいてをや。余輩、ここに至りて一言
弁明せざるをえず。今、ヤソ教は精神上の文明を進むるの力あるゆえんを証せんと欲せば....
「罪人」より 著者:アルチバシェッフミハイル・ペトローヴィチ
気分でもお悪くおなりなさいますような事が。」奥さんはいよいよたじろきながら、こう
弁明し掛けた。 フレンチの胸は沸き返る。大声でも出して、細君を打って遣りたいよ....