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「弁財天〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

弁財天の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
る。以前は小鶴といって、そこらを托鉢の比丘尼であったが、六、七年前から自分の家に弁財天を祭って諸人に参拝させることにした。本所には窟の弁天、藁づと弁天、鉈作り弁....
「紋」」より 著者:黒島伝治
。黒く静かな入江には、漁舟が四五艘動かずに浮いていた。小島の青い松のかげからは、弁財天の鳥居が見えた。 ばあさんは、猫の毛のついた手籠を提げて丘を反対の方へ下....
春昼」より 著者:泉鏡花
覧なさい。餓鬼が救われるようで尊かろ。 蛇が、つかわしめじゃと申すのを聞いて、弁財天を、ああ、お気の毒な、さぞお気味が悪かろうと思うものはありますまいに。迷い....
七宝の柱」より 著者:泉鏡花
。巡覧すべきは、はじめ薬師堂、次の宝物庫、さて金色堂、いわゆる光堂。続いて経蔵、弁財天と言う順序である。 皆、参詣の人を待って、はじめて扉を開く、すぐまたあと....
半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
扉をしめて祭りました。海で拾い上げたのが巳の日だった処から、巳の日様。――しかし弁財天の御縁日だというので、やがて、皆が(巳の時様)。――巳の時様、とそう云って....
大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
神宮を初めとし、不動明王、戸隠神社、天満宮、戎、大黒、金比羅、三宝荒神、神農様、弁財天、布袋、稲荷様等、八百万の神々たちが存在された。朝夕に燈明と、水と、小豆と....
大阪発見」より 著者:織田作之助
る。信仰の流行地帯である。迷信の温床である。たとえば観世音がある。歓喜天がある。弁財天がある。稲荷大明神がある。弘法大師もあれば、不動明王もある。なんでも来いで....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
機会でございますから、最う一つ二つ訊ねさせていただき度うございます。――――あの弁財天と申上げるのは、あれは皆女性の竜神様でございますか?』 答『その通り……。....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
ないように思われるのである。 この浄明寺の阿弥陀像を鑑賞した目で、すぐ先にある弁財天を見ることは、鶴見にはいかにもつらかった。先刻休んだ池中の出島に堂構えがあ....
異妖編」より 著者:岡本綺堂
のある者は蔭でささやいた。 「いや、普通の魚の鱗とは違う。北条時政が江の島の窟で弁財天から授かったという、かの三つ鱗のたぐいらしい。」と、勿体らしく説明する者も....
恨みの蠑螺」より 著者:岡本綺堂
一 文政四年の四月は相州江の島弁財天の開帳で、島は勿論、藤沢から片瀬にかよう路々もおびただしい繁昌を見せていた....
悪因縁の怨」より 著者:江見水蔭
と申しまするで、それで、それ、此地を要島、これは見立で御座いますな。相州江の島の弁財天と同体にして、弘法大師の作とあります。別当は真言宗にして、金生山龍王密院と....
棲霞軒雑記」より 著者:上村松園
神が彫りこまれてありますよ」 そこで私たちは、また虫眼鏡でのぞいた。なるほど、弁財天も大黒様も福禄寿も……それぞれの持ちものをもって、ちゃんと笑うものは笑い、....
瓜の涙」より 著者:泉鏡花
い谿に、小流の畝々と、次第|高に、何ヶ寺も皆日蓮宗の寺が続いて、天満宮、清正公、弁財天、鬼子母神、七面大明神、妙見宮、寺々に祭った神仏を、日課のごとく巡礼した。....
夫人利生記」より 著者:泉鏡花
づきだと言っても可い。赤門には清正公が祭ってある。北辰妙見の宮、摩利支天の御堂、弁財天の祠には名木の紅梅の枝垂れつつ咲くのがある。明星の丘の毘沙門天。虫歯封じに....