式場[語句情報] »
式場
「式場〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
式場の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「葬儀記」より 著者:芥川竜之介
かりが残った。会葬者の名刺を束にする。弔電や宿所書きを一つにする。それから、葬儀
式場の外の往来で、柩車の火葬場へ行くのを見送った。
その後は、ただ、頭がぼんや....
「放浪」より 著者:織田作之助
に訊くと、あれは山菓子盗りだといった。葬式があれば故人の知人を装うて葬儀場や告別
式場に行き、良い加減な名刺一枚で、会葬御礼のパンや商品切手を貰う常習犯で、被害は....
「東京要塞」より 著者:海野十三
ていない実に立派なものであるということを証拠だてることができました。いずれ明日の
式場で、これをお目に懸けられるわけでございますが、あとは卓越した日本の土木建築家....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
に書き出してある、あの文章のことである。鴎外はこの祭文を太子一千三百年遠諱記念の
式場において、美術院長の資格で読み上げたことになっている。大正十年四月十五日であ....
「鬼」より 著者:織田作之助
く納得して、二月の末日、やっと式ということになった。 仲人の私は花嫁側と一緒に
式場で待っていたが、約束の時間が二時間たっても、彼は顔を見せない。 私はしびれ....
「作画について」より 著者:上村松園
と感じました。 そこで、その日の光景を絵絹の上へ移したのですが、華やかな婚礼の
式場へのぞもうとする花嫁の恥ずかしい不安な顔と、附添う母親の責任感のつよく現われ....
「仲々死なぬ彼奴」より 著者:海野十三
きく開いて、苦しそうにハァハァ喘ぎながら、竹筒の表面から寸時も眼を放たなかった。
式場の青山斎場では既に読経が始まっている頃であろう。死におくれては一大事である。....
「レモンの花の咲く丘へ」より 著者:国枝史郎
。噫! その「死に行く人魚」の歌は、世にも悲しい弔いの歌となりました。 婚儀の
式場とも成るべき音楽堂からは葬式の柩が出で、つがいの鴛鴦の浮くべき海の上には、柩....
「小山内薫先生劇場葬公文」より 著者:久保栄
田文学」「子分の会」「劇と評論」各代表者が葬列に加わった。劇場員一同は午前十一時
式場に参集し、諸般の準備を整えて霊柩を迎えた。各方面から送られた生花造花をもって....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
一旦辞退しても強いてこれを受けさすのがほぼ通常になって居る。それと同時に娘の結婚
式場に用うる衣服のすべてと
を受けるのです。その結婚玉瑜というのはラサ府の女の....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
つを除いては頭から足の先まで黄色ずくめの衣裳を着て、彼女をラッパの鳴り響くミサの
式場に連れていった。そんな日のことも彼女はおそらく記憶していたであろう。が、同様....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
。英国などに観月の雅遊なきは、これがためなり(当夕満月)。 十一日、晴れ。戴冠
式場たるウェストミンスター・アベーを拝観す。式日当時の実況を示し、珍宝貴什を陳列....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
の生徒である光栄と責任とを感じ出すように、大師は比叡山その他にこの大乗円頓戒の儀
式場を設けられ、感銘に価するような人格のある聖僧等をして儀式を司らしめ、人々に永....
「父の葬式」より 著者:葛西善蔵
たりして、ややいなかのお葬式めいた気持になってきた。それからお経が始まり、さらに
式場が本堂前に移されて引導を渡され、焼香がすんですぐ裏の墓地まで、私の娘たちは造....
「放浪」より 著者:織田作之助
の刑事に訊くと、あれは山菓子盗りだといった。葬式があれば知人を装うて葬儀場や告別
式場に行き、良い加減な名刺一枚で、会葬御礼のパスや商品切手を貰う常習犯で、被害は....