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「式部〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

式部の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
道祖問答」より 著者:芥川竜之介
》の経机を照らしている。耳にはいるのは几帳《きちょう》の向うに横になっている和泉式部《いずみしきぶ》の寝息であろう。春の夜の曹司《ぞうし》はただしんかんと更け渡....
忠義」より 著者:芥川竜之介
島|林右衛門《りんえもん》である。 林右衛門は、家老と云っても、実は本家の板倉式部《いたくらしきぶ》から、附人《つけびと》として来ているので、修理も彼には、日....
後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
うから月の上ってくるのを筆を翳《かざ》して眺めている。これは何であるかというと紫式部の源氏の間である。これが日本流の文学者である。しかし文学というものはコンナも....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ねえ。その旗本はなんという屋敷で、隠居の下屋敷はどこにあるんだ」 「屋敷は大久保式部という千石取りで、その隠居の下屋敷は雑司ヶ谷にあるそうです」 「じゃあ、なに....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
かお姫様とかいっているだけで、ほんとうの名はわかりません。五十ばかりの家来の男は式部といっているそうで、どうも上方生まれに相違ないようです。十五六の小娘は藤江と....
三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
は安政五年――午年のことでございます。わたくしは丁度十八で、小石川巣鴨町の大久保式部少輔様のお屋敷に御奉公に上っておりました。お高は二千三百石と申すのですから、....
春昼」より 著者:泉鏡花
顔を見合わせて、両方へ避ける時、濃い睫毛から瞳を涼しく※いたのが、雪舟の筆を、紫式部の硯に染めて、濃淡のぼかしをしたようだった。 何んとも言えない、美しさでし....
貝の穴に河童の居る事」より 著者:泉鏡花
の裙をからげたでしゅ。巌根づたいに、鰒、鰒、栄螺、栄螺。……小鰯の色の綺麗さ。紫式部といったかたの好きだったというももっともで……お紫と云うがほんとうに紫……な....
縷紅新草」より 著者:泉鏡花
は、誂えたようである。 「出来た、見事々々。お米坊、机にそうやった処は、赤絵の紫式部だね。」 「知らない、おっかさんにいいつけて叱らせてあげるから。」 「失礼。....
友人」より 著者:上村松園
那の故事とか、日本の古い物語や歴史のなかの人物である。 小野小町、清少納言、紫式部、亀遊、税所敦子――そのほかいくらでもある。 楊貴妃、西太后……数えればき....
馬妖記」より 著者:岡本綺堂
ことは、どの人の見たところも皆一致していた。 この報告を聞いて、城中の医師北畠式部はいった。 「それは海馬などと言うべきものではあるまい。海馬は普通にあしかと....
作画について」より 著者:上村松園
「義貞勾当内侍を視る」「頼政賜菖蒲前」「軽女悲惜別」「重衡朗詠」また小野小町、紫式部、和泉式部、衣通姫などの宮中人物、上※、女房等々、歴史のなかから画材を選んだ....
或る秋の紫式部」より 著者:岡本かの子
時 寛弘年間の或る秋 処 京の片ほとり 人 紫式部 三十一二歳 老侍女 妙な美男 西向く聖 (舞台正面、質素な西の対屋の真向....
式部小路」より 著者:泉鏡花
日本橋のそれにや習える、 源氏の著者にや擬えたる、 近き頃|音羽青柳の横町を、式部小路となむいえりける。 名をなつかしみ、尋ねし人、 妾宅と覚しきに、世にも ....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
にはこれらの流罪人を入れた牢屋がまだ残っていた。三宅島の流罪人名士をあげると竹内式部、山県大弐の勤王学者、絵師英一蝶、「絵島生島」の生島新五郎、侠客小金井小次郎....