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弔辞
「弔辞〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
弔辞の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文章」より 著者:芥川竜之介
「堀川さん。
弔辞《ちょうじ》を一つ作ってくれませんか? 土曜日に本多少佐の葬式がある、――そ....
「葬儀記」より 著者:芥川竜之介
。
ところが、式がだんだん進んで、小宮さんが伸六《しんろく》さんといっしょに、
弔辞《ちょうじ》を持って、柩の前へ行くのを見たら、急に※《まぶた》の裏が熱くなっ....
「芽生」より 著者:島崎藤村
て、私は医局へ行った。その時、大きなテエブルを取囲《とりま》いた学士達から手厚い
弔辞《くやみ》を受けた。濃情な皆川医学士は、お房のために和歌を一首作ったと言って....
「家」より 著者:島崎藤村
三吉は甥がくれた巻煙草に火を点けて、それをウマそうに燻してみた。葬式の準備やら、
弔辞を言いに来る人が有るやらで、家の内は混雑した。三吉は器械のように起ったり坐っ....
「我が子の死」より 著者:西田幾多郎
に手紙にては互に相慰め、慰められていながら、面と相向うては何の語も出ず、ただ軽く
弔辞を交換したまでであった。逗留七日、積る話はそれからそれと尽きなかったが、遂に....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
、メリケン 東郷元帥の国葬の夜、アメリカのNBC放送局から、スタンドレー大将の
弔辞の後で、「かっぽれ」や「六段」や「お江戸日本橋」などが、「日本音楽」の名に於....
「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」より 著者:佐々木直次郎
ながら叫んでいた。「号外。国会議員惨殺事件。」それは彼の依頼人である一人の知人の
弔辞のようであった。そして、彼はもう一人の依頼人である友人の名誉がこの事件の渦中....
「狼疾記」より 著者:中島敦
M氏自身の伝記に変って、彼の経歴から、資性温厚だとか、人以て聖人君子と為すとか、
弔辞の中の文句に似た言葉が並んでいる。 やっと三造には凡《すべ》てがのみこめて....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
。「何という美しい大理石のような男だろう。」
二 ブロンドーに対するボシュエの
弔辞
ある日の午後、前に述べておいた事件とちょうど一致することになるが、レー....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
広汎《こうはん》な群集はひっそりと静まっていた。ラファイエットがラマルクに別れの
弔辞を述べた。悲痛森厳な瞬間で、人々は皆帽をぬぎ胸をおどらした。とたちまち黒衣を....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
を船旗に包み、足もとに三十二ポンド弾を置いて、その日の午後に彼を葬った。わたしが
弔辞を読んだとき、荒らくれた水夫はみな子供のように泣いた。それというのも、そこに....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
た文体で、これなどは、日蓮の僧侶という役柄から言っても、かのフランス文学の古典「
弔辞集」の著者ボッスュエのように、たしかに、「説法」で鍛えあげた一種の「雄弁」を....
「小山内薫先生劇場葬公文」より 著者:久保栄
金田常三郎氏)芽生座(伊藤基彦氏)子分の会(牛原虚彦氏)劇と評論(北村寿夫氏)の
弔辞、ソ同盟対外文化連絡協会長カメネワ夫人の弔電の朗読があった。遺族、近親の焼香....
「西瓜」より 著者:永井荷風
物を口にせずしてすんだ。知人の婚礼にも葬式にも行かないので、歯の浮くような祝辞や
弔辞《ちょうじ》を傾聴する苦痛を知らない。雅叙園《がじょえん》に行ったこともなけ....
「長崎の鐘」より 著者:永井隆
て、考え考え進む。ぽろりと涙を落とした。原稿にはこう書いてある。 原子爆弾合同葬
弔辞 昭和二十年八月九日午前十時三十分ころ大本営に於て戦争最高指導会議が開か....