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引きも切らず
「引きも切らず〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
引きも切らずの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
舎で菜摘みを事としたが、転じてアテーネの遊君となってより高名の士その歓を求むる者
引きも切らず、一たび肢を張れば千金到り一たび要《こし》を揺《うご》かせば万宝|納....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
車、処の人々、本願寺|詣の行者の類、これに豆腐屋、魚屋、郵便配達などが交って往来
引きも切らず、「早稲の香や別け入る右は有磯海」という芭蕉の句も、この辺という名代....
「妾の半生涯」より 著者:福田英子
、おさおさ女子古来の陋習《ろうしゅう》を破らん事を務めしに、風潮の向かう所入会者
引きも切らず、会はいよいよ盛大に赴《おもむ》きぬ。 五 納涼会 同じ年の夏、....
「土から手が」より 著者:牧逸馬
た。大評判になっている若い女の屍体である。好奇な人間がわいわい詰め掛けて、一日中
引きも切らず野次馬の河が屍体の前を流れた。巡査が出張って厳重に警戒し、群集を整理....
「註文帳」より 著者:泉鏡花
寺前の方から盛に曳込んで来る乗込客、今度は五六台、引続いて三台、四台、しばらくは
引きも切らず、がッがッ、轟々という音に、地鳴を交えて、慣れたことながら腹にこたえ....
「露伴の出世咄」より 著者:内田魯庵
海翁は硬軟兼備のその頃での大宗師であったから、門に伺候して著書の序文を請うものが
引きも切らず、一々応接する遑あらざる面倒臭さに、ワシが序文を書いたからッて君の作....
「濹東綺譚」より 著者:永井荷風
た。つづいて伝法院の横手や江川《えがわ》玉乗りの裏あたりからも追われて来るものが
引きも切らず、大正道路は殆《ほとんど》軒並銘酒屋になってしまい、通行人は白昼でも....