引き廻す[語句情報] » 引き廻す

「引き廻す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

引き廻すの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
満韓ところどころ」より 著者:夏目漱石
に、おい少し出て見るかなと云った。股野は固《もと》より余を連れて、大連中ぐるぐる引き廻す気で来ている。もっとも別段社からつけてくれたという訳じゃないんだが、本人....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
の腰にさしていた山刀《やまがたな》。それを奪い取ろうとして遮二無二《しゃにむに》引き廻すと、鞘《さや》が脱け落ちて身だけが金蔵の手に残る。 「アッ!」 どこを....
胚胎」より 著者:宮本百合子
見せてござるうち こすい狐はうまうまと ばかしおおせて猟人を あちら、こちらと、引き廻す 西へ五里、東へ三里とあゆむうち でっかい沼についた時 長い旅故疲れたろ....
青鬼の褌を洗う女」より 著者:坂口安吾
気持がにわかに引きこまれると、モウロウたる常に似合わず人をせきたて有無をいわさず引き廻すような変に打ちこんだことをやりだす。私自身が私自身にびっくりする。女とい....
首頂戴」より 著者:国枝史郎
、間間近く迫ったが、奇怪な乞食驚かなかった。 死骸の形を綺麗に整え、傍の屏風を引き廻すと、伊賀之助の首級を抱きかかえた。 と、スルスルと廻廊へ出た。 襖を....
ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
鼻の孔を角の先へ引っ掛けて相手の平駄張《へたば》るまで円戯場《アレエヌ》のなかを引き廻すんでがす。いや、可笑《おかし》いやら、見事やら、『コルシカの鼻輪』といっ....
私本太平記」より 著者:吉川英治
元といひながら 田楽はなほ流行るなり 町毎に立つ篝り屋は 荒涼五|間、板三枚 幕引き廻す役所ども 数さへ知れず満ち満てど 諸人の敷地定まらず と、半作の家や、....