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引き締める
「引き締める〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
引き締めるの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「親子」より 著者:有島武郎
から」と聞きかえした時に父のほうから思わず乗り出した気配があったが、すぐとそれを
引き締めるだけの用意は欠いていなかった。 「それはこちらとしても都合のいいことで....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
の教に合致していることをやったんだが、ただ惜しいことに、後になってから「心の駒を
引き締めることが出来なかった」 「女、女……」と彼は想った。 「……和尚(陽器)....
「かの女の朝」より 著者:岡本かの子
を帯の間へ移す。くどく無い逸作は、或るものに食欲を出しかけたような唇を、一つ強く
引き締めることによって、其の欲望を制した。かの女のいたずら心が跳ね返って嬉ぶ。 ....
「不尽の高根」より 著者:小島烏水
五合目を「天地の境」と称している。五合目では、実際人の気も変る、誰もわらじの緒を
引き締める。私は吉田口の五合目に一泊したが、夜中絶えず、人声と鈴音がする。起きて....
「恐怖城」より 著者:佐左木俊郎
斜地の上へ向けて飛んだ。紀久子は大声に泣いてぶっつけたいような胸を、しかしぐっと
引き締めるようにしながら、ふたたび馬腹へ拍車を加えた。 3 正勝....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
感激よりも、その感激に手綱をつけて、引き締めて往く力でございます。この絵もそれを
引き締めるのに大分骨が折れましたが、まあ、どうかこうか……」 人間というもの ....
「省察」より 著者:デカルトルネ
はさらにひとたびこの精神に手綱を極度に弛めてやり、かくして、やがて適当な時に再び
引き締める場合、それがいっそう容易に統御せられ得るようにしよう。 そこで我々は....
「爛」より 著者:徳田秋声
はどうしたって、お柳さんのようにはならない。」 お増は、じきに自分と自分の心を
引き締めることが出来た。 「浅井さんを、旧の人間にしようっていうにゃ、どうしたっ....
「霊感!」より 著者:夢野久作
にかけるなと云っても、指が脱腸に触れると、ドウしてもお尻の穴の周囲に在る括約筋を
引き締めるのです。ですから、トンチンカンなお天気の話なぞをしかけて、患者が変に思....