引っ立てる[語句情報] » 引っ立てる

「引っ立てる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

引っ立てるの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
なり事務長が激しい勢いでそこにはいって来た。そして葉子には目もくれずに激しく岡を引っ立てるようにして散歩に連れ出してしまった。岡は唯々《いい》としてそのあとにし....
坊っちゃん」より 著者:夏目漱石
度こづき廻したら、あっけに取られて、眼をぱちぱちさせた。さあおれの部屋まで来いと引っ立てると、弱虫だと見えて、一も二もなく尾《つ》いて来た。夜《よ》はとうにあけ....
竜舌蘭」より 著者:寺田寅彦
た時急に心細くなって、いっしょに帰ればよかったと思う。「さあおいで」とねえさんは引っ立てるように内へはいる。 頭のぐあいがいよいよ悪くなって心細い。母上といっ....
案内者」より 著者:寺田寅彦
何か少しよけいなものを見ようとすると No time, Sir ! などと言って引っ立てる事である。しかしこれも時間の制限があってみれば無理もない事である。それ....
魔都」より 著者:久生十蘭
まもり》にしとくわ、悪魔除けの」 そこへ、酒月が花を連れて入って来る。罪人でも引っ立てるようにして来て花を座敷の真ン中に突きやると、険相な面をしてムンズリと志....
キャラコさん」より 著者:久生十蘭
さんが何を考えているか、久世氏も、すぐ察してしまったのです。 久世氏があたしを引っ立てるようにして、お隣りへついたときは、もう夕方で、門がしまっていて、いくど....
三国志」より 著者:吉川英治
のことはない。今まで張昭を論争の相手にしていたのは、ここでいおうとする自己硬論を引っ立てるワキ役に引きだしていたようなものだった。 「曹軍の強勇なことは確かだが....