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「引下げる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

引下げるの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
道標」より 著者:宮本百合子
ていた十一月二十一日、いきなり、フォードの会社は、十五万人の従業員に対して賃銀を引下げるどころか、むしろ賃銀を引上げるだろう、そして自動車の価格も下げるだろうと....
思想としての文学」より 著者:戸坂潤
雄弁術のセンチメンタルなスタイルと同じに、こうした文章は却って論文の科学的価値を引下げる。――併し同時に、科学的価値が一応高いものでも、その文学的水準の低い場合....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
に向って加え、のぼせ上らせるだけのぼせ上らせてみれば、もうこの上は、そののぼせを引下げるよりほかには御馳走が無いと見たから、ついにこの最後の水饗応に及んだものだ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
之助の術に、まだ若いところがあるという暗示を与え、丸山が激賞した逆上《のぼせ》を引下げるつもりらしい。 「惜しいことをしましたね」 と兵馬は歓之助のために、その....
田原氏の犯罪」より 著者:豊島与志雄
立てている。宇野の細君に対して腹を立てることは、お前自身を宇野の細君と同等の所へ引下げるからだ。あんな者と同じになりたけりゃ、いくらでも腹を立てるがいいさ。」 ....
理想の女」より 著者:豊島与志雄
。それで私は、あの奥さんの単なる噂に心から苛ら立つのは、自分を向うと同等の地位に引下げることで、教養ある者の取る態度ではないということを、諄々と説いてやった。然....
経済学及び課税の諸原理」より 著者:吉田秀夫
。しかしかくて人口に対し与えらるべき刺戟は、急速に労働者を彼らの日常の消費にまで引下げるであろう。しかし貧弱な土地が耕作されるに至った時には、またはより以上の資....
人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
求めるところは有たないであろう。自然的事態として、凶作は労働の価格を引上げずして引下げる傾向を有たねばならぬのである。 アダム・スミスの著書の如きが公刊され流....
審判」より 著者:カフカフランツ
とを容易に推量することができるだろう。さらに、弁護士に弁護をまかせ、自分の解約を引下げるほうがよいと確信させられる場合もないとは言えなかった。 弁護士の扉のベ....
食道楽」より 著者:村井弦斎
のずか》ら学理に適《かな》いたる養生法というべし。春は逆上の気ある故に酸味を以て引下げるなり。夏は胃の働き弱る故に苦味を用い、秋は気の鬱《ふさ》ぐ時故辛味にて刺....
食道楽」より 著者:村井弦斎
人を逆上させて秘結せしめるが大根卸《だいこんおろ》しの辛いのは下剤になって逆上を引下げる。日本料理や惣菜《そうざい》料理を拵えるにも先ずその食物の性質を調べてか....