引掛ける[語句情報] » 引掛ける

「引掛ける〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

引掛けるの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
二、三羽――十二、三羽」より 著者:泉鏡花
りに木戸口へ駈出した。挨拶は済ましたが、咄嗟のその早さに、でっぷり漢と女は、衣を引掛ける間もなかったろう……あの裸体のまま、井戸の前を、青すすきに、白く摺れて、....
霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
れの権妻か奥さんか如何にも品のある方で、日に三度着物を着替るが、浴衣によって上へ引掛ける羽織が違うと云うので、色の黒い下婢が一人附いて居ります。年は三十一二で其....
食道楽」より 著者:村井弦斎
漁《と》ると魚が煩悶《はんもん》して川底の小砂を呑みますから味が悪うございます。引掛けるのもありますが飢《う》えた鮎でも何でも引掛けますから味が良くありません。....
木綿以前の事」より 著者:柳田国男
古着を関西から輸入して、不断着にも用いているが、冬はかえってその上へ麻の半てんを引掛ける風があるということを、私は九州に行って学んだのである。麻布は肌着に冷たく....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
みがして小汚くて、赤と黄との図案があまりにけばけばして、子供でもない自分が肩から引掛けるのは些か気がさしたが、そこはそれ旅の気安さであった。その鞄は紐が短いので....
年中行事覚書」より 著者:柳田国男
米の粉を練って小狗の形をこしらえて戸の棧に飾り、または十二支の形を作り鴨居長押に引掛ける習わしがあり、犬の子正月の名はこれに基づいている。その団子の作り物は、二....