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「引続く〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

引続くの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
巡査辞職」より 著者:夢野久作
十三歳の変り者であった。 ちょうどその頃、一知の父親の乙束仙六は、養蚕の失敗に引続く信用組合の公金|拐帯《かいたい》の尻を引受けて四苦八苦の状態に陥り、東京で....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
刑事はもうがっかりして終った。 渡辺刑事が浅田の家に泊り込んでから四日目の朝、引続く空しい努力にヘト/\になっている時に、配達夫は一声郵便と叫んで、数通の手紙....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
せられおる事実を、徹底的に明白ならしめんと欲する所以なり。 【五】 絞首に引続く第二段の夢中遊行……屍体飜弄…… 被害者が、床上その他を輾転して苦悶し....
マクシム・ゴーリキイの伝記」より 著者:宮本百合子
気質に対する歯に衣《きぬ》きせぬ反撥が語られているのである。 農奴解放、それに引続く資本主義の発達に伴い、この時代(一八七〇年代末――八〇年代)ロシアには偽瞞....
昭和の十四年間」より 著者:宮本百合子
の封鎖に対して人間性の明智と合理とを主張した広義のヒューマニズムの動きであった。引続く世紀に例えばトルストイによって表現されているヒューマニズムは、日本の『白樺....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
を感ずるような心地がされたのは、それは、さいぜんからの駒井船長との会話と、それに引続く甲板上の暗闘と、それから露骨なる清澄の茂太郎の反芻《はんすう》とからの持越....
古木」より 著者:豊島与志雄
亀裂がはいりはすまいかと思われるほど揺ぎ且つ撓いました。然しそれも一瞬のことで、引続く余震には毅然と抵抗しました。 近くに火災が起りました。それがもしも燃え拡....
南国太平記」より 著者:直木三十五
いろいろと、思案仕りましたが、禁裏の御気配、京都へ集まっております浪人共の正論、引続く不作、窮民の増加、異国船の頻々《ひんぴん》たる来訪。又、オロシャの侵略――....
小説集「聖女人像」後記」より 著者:豊島与志雄
ような意味で書かれた作品集である。始めの四篇は近代説話物であり、後の四篇はそれに引続くものである。....
罠に掛った人」より 著者:甲賀三郎
し廻ったが、誰かに拾われて終ったと見えて、どこにも見当らなかった。 彼の主家は引続く不景気に破産しかかっていたので、その金がなければ愈々破滅の他はなかった。清....