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引越
「引越〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
引越の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
からお前も気がふさぐんだ。その内にどこか好《い》い所があったら、早速《さっそく》
引越してしまおうじゃないか? そうして陽気に暮すんだね、――何、もう十日も経《た....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
い》を聞いて見ると、この神下しの婆と云うのは、二三年以前に浅草あたりから今の所へ
引越して来たので、占もすれば加持《かじ》もする――それがまた飯綱《いづな》でも使....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ようで、今更その当時を想い出して見たところで何の興味も起りません。こちらの世界へ
引越して了へば、めいめい向きが異って、ただ自分の歩むべき途を一|心不乱に歩む丈、....
「犬」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
居る。その内春になった。春と共に静かであった別荘に賑が来た。別荘の持主は都会から
引越して来た。その人々は大人も子供も大人になり掛かった子供も、皆空気と温度と光線....
「一利己主義者と友人との対話」より 著者:石川啄木
B おい、おれは今度また
引越しをしたぜ。 A そうか。君は来るたんび
引越しの披露をして行くね。 B それ....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
すると、何か、魚屋体のものが、指図をいたして、荷物を片着けおりまする最中。どこへ
引越される、と聞きましたら、(
引越すんじゃない、夜遁げだい。)と怒鳴ります仕誼で....
「海異記」より 著者:泉鏡花
、旧来た黍がらの痩せた地蔵の姿して、ずらりと立並ぶ径を見返り、 「もっと町の方へ
引越して、軒へ瓦斯燈でも点けるだよ、兄哥もそれだから稼ぐんだ。」 「いいえ、私ゃ....
「紅玉」より 著者:泉鏡花
児四 影法師まで、ぶらぶらしているよ。 小児五 重いんだろうか。 小児一 何だ、
引越かなあ。 小児二 構うもんか、何だって。 小児三 御覧よ、脊よりか高い、障子....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
―狐床。」 「その狐が配ったんでさ。あとで蚯蚓にならなかったまでも、隣近所、奴が
引越蕎麦を喰った徒は、皆腹形を悪くしたろうではありませんか。 開業の日から横町....
「春昼」より 著者:泉鏡花
慄然とした。 出家は何んの気もつかずに、 「尤も彼処へは、去年の秋、細君だけが
引越して参ったので。丁ど私がお宿を致したその御仁が……お名は申しますまい。」 「....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
く入った鯉とともにその毛布の席を去って、間に土間一ツ隔てたそれなる母屋の中二階に
引越したのであった。 中二階といってもただ段の数二ツ、一段低い処にお幾という婆....
「註文帳」より 著者:泉鏡花
蔀を下した薄暗い店さきへ、顔を出さしったわ。はて、店賃の御催促。万年町の縁の下へ
引越すにも、尨犬に渡をつけんことにゃあなりませぬ。それが早や出来ませぬ仕誼、一刻....
「二、三羽――十二、三羽」より 著者:泉鏡花
引越しをするごとに、「雀はどうしたろう。」もう八十|幾つで、耳が遠かった。――そ....
「化銀杏」より 著者:泉鏡花
ものを、またお転宅は大抵じゃアあるまいから、その内可い処があったら、御都合次第お
引越しなさるが可し、また一月でも、二月でも、家においでになっても差支えはございま....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
力餅を乾餅にして貯えても、活計の立たぬ事に疾く心着いて、どれも竹の橋の停車場前へ
引越しまして、袖無しのちゃんちゃんこを、裄の長い半纏に着換えたでござります。さて....