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引越す
「引越す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
引越すの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二、三羽――十二、三羽」より 著者:泉鏡花
、少々調子に乗ったようだけれど、まったくその庭に咲いていた。土地では珍しいから、
引越す時|一枝折って来てさし芽にしたのが、次第に丈たかく生立ちはしたが、葉ばかり....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
指図をいたして、荷物を片着けおりまする最中。どこへ引越される、と聞きましたら、(
引越すんじゃない、夜遁げだい。)と怒鳴ります仕誼で、一向その行先も分りませんが。....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
ard 5e. Paris France. だ。然し、又旅行に出たり、或はよそへ
引越す事もあるかもしれないから、全ての通信は、巴里の日本人クラブ宛か、或は美川君....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
もっともらしい御容子を取柄に副院長にという話がありましたそうで、早速|家中それへ
引越すことになりますと、お米さんでございます。 世帯を片づけついでに、古い箪笥....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
う何もかも、そのつもりで運んでいるんだがな。」 「すると、この家も引払って、町に
引越すんですか。」 「そうだ。いずれ家も売る事にしているんだから。」 「えっ!」....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
チャンと坐って、キチンと膝の上に両手をおいて、平和な顔をちょッとシカメて、仏像が
引越すようにユラリ/\とひきずりだされていた。 祭壇の下の神様の代理が、たまり....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
父が僕の方を見たが、すぐ眼をそらして、何とも言わなかった。 母は午後から、今度
引越す家の掃除をしておくと言って、出かけていった。 あすはいよいよ引越である。....
「雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
転させてしまつた。 京都などに撮影所があるからいい現代劇ができない。早々東京へ
引越すべしというのが批評家の意見なのである。会社の移転の指図までするやつもするや....
「二十一」より 著者:坂口安吾
ーとバスケットボールの外には余念がなく、俗事を念頭に置かぬこと青道心の僕以上で、
引越すと、その日の晩には床の間の床板に遠慮もなく馬蹄のようなものを打込み、バック....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
一貫していることだけはハッキリ感じられますよ。 ひろい天地をめざしてバラックへ
引越すのは、どういうもんだろうね。まア庶民住宅はバラックに相違ないが、芸術家はど....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
ることではなかろう。どこにも住みきれないのが引越し屋なのである。 外国を転々と
引越すわけにもいかないと思えば、私のような引越し屋にも、祖国というものの大切さが....
「唇草」より 著者:岡本かの子
新芽の間につけている横町を歩きながら、いった。 「僕寄宿舎を出て、ある先輩の家へ
引越すから、伯父さんにはうまくいっといて下さい」 私は従弟の今までの妙な恋愛事....
「子をつれて」より 著者:葛西善蔵
ぱし僕達に引越せって訳さ。なあにね、明日あたり屹度母さんから金が来るからね、直ぐ
引越すよ、あんな奴幾ら怒ったって平気さ」 膳の前に坐っている子供等相手に、斯う....
「註文帳」より 著者:泉鏡花
蔀を下した薄暗い店さきへ、顔を出さしったわ。はて、店賃の御催促。万年町の縁の下へ
引越すにも、尨犬に渡をつけんことにゃあなりませぬ。それが早や出来ませぬ仕誼、一刻....
「越年」より 著者:岡本かの子
と加奈江は山岸に相談しかけた。 「そうか。品川の方の社へ変ると同時に、あの方面へ
引越すとは言ってたんだがね、場所は何も知らないんだよ。だが大丈夫、十時過ぎになれ....