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弘
「弘〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
弘の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「父」より 著者:芥川竜之介
「この間?」
「国語の時間にさ。」
「ああ、馬場に叱《しか》られた時か。あいつは
弘法《こうぼう》にも筆のあやまりさ。」能勢は、教員の名前をよびすてにする癖があっ....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
ん》が現れまして、とんと今までに聞いた事のない、摩利《まり》の教と申すものを説き
弘《ひろ》め始めました。これも一時随分評判でございましたから、中には御聞き及びの....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
腕組をしたまま、老人と一しょに歩き出した。
「あなたは天主教《てんしゅきょう》を
弘《ひろ》めに来ていますね、――」
老人は静かに話し出した。
「それも悪い事で....
「彼」より 著者:芥川竜之介
冷《つめ》たいだろう。けれどもずっと手を入れて見給え。」
僕は彼の言葉の通り、
弘法麦《こうぼうむぎ》の枯《か》れ枯《が》れになった砂の中へ片手を差しこんで見た....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
|二間《ふたま》の離れだった。庭には何もないと言っても、この海辺《うみべ》に多い
弘法麦《こうぼうむぎ》だけは疎《まば》らに砂の上に穂《ほ》を垂れていた。その穂は....
「藪の中」より 著者:芥川竜之介
ません。若狭《わかさ》の国府《こくふ》の侍でございます。名は金沢《かなざわ》の武
弘、年は二十六歳でございました。いえ、優しい気立《きだて》でございますから、遺恨....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
ら末法に遣わされた釈尊の使者本化上行だという自覚を公表せられ、日本の大国難である
弘安の役の終った翌年に亡くなられました。 そして日蓮聖人は将来に対する重大な予....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
いて、煎餅を焼いて売りもした。「目あり煎餅」勝負事をするものの禁厭になると、一時
弘まったものである。――その目をしょぼしょぼさして、長い顔をその炬燵に据えて、い....
「露肆」より 著者:泉鏡花
俯向いて、灰を吹きつつ、 「無駄だねえ。」 と清い声、冷かなものであった。 「
弘法大師御夢想のお灸であすソ、利きますソ。」 と寝惚けたように云うと斉しく、こ....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
」 「御意のままです、畏まった。」 「薄墨だし……字は余りうまくないのね。」 「
弘法様じゃあるまいし、巡礼の笠に、名筆が要りますか。」 「頂くわ、頂きますわ。」....
「山吹」より 著者:泉鏡花
往生寂滅をするばかり。(がぶりと呑んで掌をチュウと吸う)別して今日は御命日だ――
弘法様が速に金ぴかものの自動車へ、相乗にお引取り下されますてね。 万屋
弘法様が....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
形に変じた、といいます。 ちょっとどうも驚かされた。かねて信心渇仰の大、大師、
弘法様が幻に影向あった。灸点の法を、その以心伝教で会得した。一念開悟、生命の活法....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
ものはなかろうね。」 「蓮如さん、」 「さあ、」 「親鸞上人。」 「さあ、」 「
弘法大師。」 「さあ、それが誰だって、何だって、私は失礼をする気は決してないんだ....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
り。 今、わが国旧来の宗教には神仏二教あり。仏はそのはじめ他邦より入りたるも、
弘法大師神仏調和論を唱えてより以来、インドの仏教は転じて日本の仏教となり、ついで....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
万七十五マイルをつつがなく過了するを得たり。ときに検疫あり。九時、家族および安藤
弘、鼎義暁両氏、本船に来たりて迎えらる。十時上陸、十一時新橋着。四、五十名の諸氏....